新しい「BMW iDrive」はふたつ合わせて27.2インチの湾曲ディスプレイ「BMWカーブドディスプレイ」を採用するなど、より扱いやすく進化
3月15日、BMWはインフォテイメントシステム「BMW iDrive」の最新世代版を発表。今年後半に発表する新型EV「BMW iX」への初搭載を皮切りに、順次各ニューモデルに展開していくことを明らかにした。
「iDrive」は2001年に当時の「7シリーズ」に初搭載された。コンソールに備わるコントローラーによって各種操作が行なえることにより、それまで増え続けたスイッチやボタンの数を減らし、コックピットのあり方を一新した。それから20年の時を経て、iDriveは8世代目に進化した。
新しいiDriveは「BMWカーブドディスプレイ」を初めて採用した。これは12.3インチのインフォメーションディスプレイと14.9インチのコントロールディスプレイを、ひとつのユニットに統合したもので、人間工学に基づいてスクリーンを湾曲させ、ドライバーの直感的なコントロールをさらに簡単にしている。
力強く目を引くグラフィックやモダンなカラー、未来的な質感とフォルムによって生まれ変わったiDriveは、BMWオペレーティングシステム8を搭載したことによって、常に適切な量の情報をシンプルでわかりやすく表示する。
表示モードはドライバーの好みを反映させた「マイモード」を設定。個別設定による「パーソナルモード」、ダイナミックな走りを掻き立てる「スポーツモード」、そして効率性を重視した「エフィシェントモード」から好みの表示方法が選択できる。
組み込まれた音声認識機能「BMWインテリジェントパーソナルアシスタント」は、より自然な対話が可能になった。ユーザーはデジタルコンパニオンに自分好みの名前をつけられるほか、話しかけるとディスプレイに流動的なアニメーションが展開されるとともにタスクに応え関連情報を表示。より扱いやすいものとなっている。
さらに「グレートエントランスモード」も特徴に挙げられる。この機能は、ドライバーが車両に近づき旅を始めるまでのユーザーエクスペリエンスをより快適で便利にするためのもの。無線技術によってドライバーが車両に近づいてきていることを検知し、3m以内に近づくと車両は“目覚め”、エクステリアのライトを点灯。さらに1.5m以内に近づくとドアのロックが解除され、ドアを開けるとキャビンはアンビエントライトでドライバーを迎え、ドライバーが乗り込みやすいようシート位置が調整されるほか、寒い日にはステアリングホイールのヒーターが作動する。同時にディスプレイにはウエルカムアニメーションによって、システムが起動していることをドライバーに知らせる。
そして新しいiDriveでは、ナビゲーションやパーキング、充電といったデジタルサービスが、クラウドベースのBMWマップシステムに統合。ナビゲーションには学習機能が備わり、これまでの使用履歴から目的地を予想したりする。
従来の第7世代版と同様に、新しいiDriveも無線によるソフトウエアのアップデートに対応しており、常に最新のソフトウエアを搭載することが可能。このリモートアップデートは今後、運転支援や部分自動運転に関する大規模な更新も提供される見通しだ。