FIAがF1用持続可能燃料を開発

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新開発のバイオ燃料の試作品を各チームへ供給。 新エンジンの開発をうながす

世界のモータースポーツを統括するFIA(世界自動車連盟)がF1用バイオ燃料を開発。すでに各パワーユニットメーカーに、この100%持続可能燃料のサンプルを供給し、検証を要請している。2020年初めにFIAはF1でもインディと同じようにエタノール混合燃料を使用する考えを示していたが、2020年の12月にはFIA技術部門がCO2 排出を大幅に削減できるバイオ燃料を開発。現行レギュレーションのハイブリッドシステムとの組み合わせにより、F1の脱炭素を進める考えを明らかにしている。
FIAは2030年にはCO2排出ゼロを達成すると公言しており、それが常に自動車技術の最先端を担ってきたF1の役割だと述べている。また、F1だけでなく他のレースでも持続可能な燃料を使える方向に持っていく考えで、エネルギー企業の支援にもつなげたい考えだ。
たしかにバイオ燃料で高性能を発揮できるF1用パワーユニットが開発され、その技術が市販車にもフィードバックされるようになれば、厳しいCO2排出規制をクリアする高性能エンジンの実用化も可能となる。 CO2ゼロを目指すには電動化が最も有力と考えられているが、バッテリー製造時のCO2排出などの課題も議論されている。バイオ燃料エンジンが加われば、新たなロードマップを描くこともできる。果たしてメルセデスやホンダなどがどういった対応をしてくるのか。 F1ファンならずともおおいに気になるところ。今後の動きも見守りたい。

ルボラン2021年3月号より転載

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