CIAスパイ説、米自動車産業の対日工作員説など謎多きドン・ニコルズの功績と日本モーター史の深い縁を探る【新書紹介】

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Shadow-The Magnificent Machines of a Man of Mystery

CIAスパイ説、米自動車産業の対日工作員説など、チームオーナーのドン・ニコルズには謎が多く、怪しげなイメージが付き纏う。彼が興したF1チーム「シャドウ」も個性を反映し異色かつ怪しげだったが、壮大な野望こそあれ、その情熱は瞞しの無いものだった。
本書は参戦当時に取材者だった著者が、オーナーの全面協力を得て彼とチーム活動の歴史を紐解いた、小規模プライベーターの詳細資料集。
70年代の約10年の参戦でカンナムチャンピオンやF1勝利を得ながら、順調と言えない活動が残した物は何だったか。
空気抵抗削減の為に車体高を半分に切り詰め、無理な乗車姿勢を強いたカンナムマシンMk1やノミ(鑿)と呼ばれたノーズを持つF1など、個性的マシン達への思いと詳細が明らかにされる。
トム・プライスやデ・アンジェリスなど玄人好みのドライバー達の雄姿は勿論、これまで不明瞭だったオーナーの戦後日本での活動も語られ、モーター文化の懸け橋になった貢献を知ることになるだろう。一部のマニアだけでなく、自動車史に興味有る方に広く見ていただきたい一冊。

Shadow-The Magnificent Machines of a Man of Mystery
15,400円(税込)
著者など:RPete Lyons(著)
出版社:Evro Publishing
ハードカバー/W245×H287/カラー・モノクロ/464P/英語

お問い合わせ:代官山蔦屋書店

情報提供:代官山蔦屋書店

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