フォードのバーチャルレーシングカーがリアルワールドに登場!

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ゲーマーの要望を取り入れ、25万人のファン投票の結果が反映された「フォードジラP1」のフルスケールモデルが公開

欧州フォードはこのほど、2019年に発足したeスポーツチーム「Fordzilla(フォードジラ)」用に開発したバーチャルゲーミングレーシングカー「フォードジラP1」のフルスケールモデルを公開した。

フォードジラP1は、今年3月に開発がスタート。ゲーマーがエンジンの搭載位置やシートレイアウト、コックピットの仕立て方を含めて車両のパッケージや機能を要望。25万人のファンの投票を経て、設計に反映された。デザインを担当したのはフォードのデザイナーで、エクステリアはアルトゥーノ・アリニョ、インテリアはロバート・エンゲルマンが手がけた。

ボディは大型のジェット戦闘機に用いられる透明なキャノピーを組み合わせたモノコック構造を中心に構築。透明なキャノピーはエクステリアとインテリアの境界を曖昧にするだけでなく、このレースカーにF1マシンのようなユニークなドライビングポジションを強調している。ボディサイズは全長4731×全幅2000×全高895mmで、タイヤサイズはフロントが315/30R21、リヤが355/25R21だ。

エクステリアは洗練されたGTマシンのようなフロントエンドと、美しく彫刻的なフロントフェンダーやサイドパネルが特徴的。リヤエンドは完全に露出しており、フローティングバットレスによってコックピットと後輪を視覚的に接続。エアロダイナミクスを追求したレーシングマシンであることを実感させる。

コックピットにはLEDによる告知ユニットが搭載され、ドライバーおよびコ・ドライバーはトラック周辺の最新状態を確認できる。ステアリングホイールにはディスプレイが備わり、ピットにいるチームとライブでデータ通信が可能となっている。コクピットの全体はドライバー&コ・ドライバーがレースに集中できるよう、気が散る要素を極力減らしたシンプルな仕立てだ。

フォードジラP1は現在のパンデミックのため、設計プロセスにおいて対面でのやり取りをせず、デジタルで製造された初のクルマ。5つの異なる国の各スタッフがリモートで作業し、わずか7週間で造り上げた。この開発期間は一般的なフォード車の半分以下の時間だ。

リヤウイングの付け根にはメッセージがグラフィック表示されている。「♯levelup」はゲーマーとレーシングドライバーがプレイまたはレースするたびに自身を向上させることを目指したもの。そして「♯liftoff」はこのレースカーをバーチャルの世界から現実世界へと移行する意味合いが込められている。さらにフロントスポイラーには最も重要なメッセージとして「GLHF(Good luck have funの略)」が表示され、すべてのゲーマー、そしてレーシングドライバーに「本当に楽しむ」ことを促している。

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