世界中から集めた数々のブランドを展開するセレクトショップSHIPSと、高級車のインテリアなどに採用されることでも広く知られるアルカンターラ®のコラボレーションモデルが誕生。スタイリッシュな5アイテムをラインナップする。
※この記事はル・ボラン2014年11月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。
アルカンターラ® フォーシップス
アルカンターラ®をはじめて知ったのはいまから30年ほど前のことだ。海外の素材かと思ったが、実は日本の東レが開発した人工皮革であり、実際にアルカンターラ®製のシートを見た時はスウェードと変わらぬ感触に驚かされた。
そのアルカンターラ®は、欧州で1972年にイタリアンブランドとして設立。その名はアラビア語で「橋」を意味し、日本の先端技術とイタリアの職人技の掛け橋となり、伝統と卓越性のマリアージュという意味を持つ。クルマ以外のジャンルへも積極的に展開し、最近ではライカのカメラケースにも使われた。ライカはアウディのデザインチームが関わり、自動車産業との関わりが深いことも採用の理由だろうが、機能性に加え、美しい発色や優れた加工性はファッションやインテリア業界からも注目を集めている。そうした中、いよいよ日本のファッション市場にも本格参入。いわばイタリアからの逆輸入というわけだ。
SHIPSがコラボレーションしたオリジナルコレクションもそのひとつで、ドライビングシューズやキーケース、ベルト、クラッチバッグといった多彩なアイテムにはすべてアルカンターラ®が使われている。
ドライビングシューズはインナーソールにもアルカンターラ®を採用し、素足でも快適な履き心地が楽しめる。またトレンドのクラッチバッグは2サイズあり、小さいサイズであればドライブ時にスマートフォンやメモなどを入れておくにも便利だ。シリーズでトータルコーディネートしたくなる。
いずれも風合いや肌触りはスウェードそのものだが、レザーに比べると軽量かつ防滴性や耐候性も高い。ドライバーズシートに使われるだけあって、摩擦に強く、防傷性も優れている。また手入れに関しても湿らせた布で拭く程度で気を使うことはない。
さらに、美しく繊細なツートーンカラーこそアルカンターラ®の本領発揮だ。手にしてみるとどこか車内を思わせる香りが漂い、たとえクルマから離れていても愛車にいるようなリラックスした気分になれる。
クルマにはさまざまな先端技術が集約され、多くの可能性を秘めている。アルカンターラ®もそうした技術革新からのフィードバックであり、身近な生活を楽しく彩ってくれる。こんなトランスファーマーは大歓迎だ。
ALCANTARA® for SHIPS
1972年に設立されたアルカンターラ®社は、イタリア・ミラノに本社を構える世界屈指の高級カバーリング素材メーカー。同社の登録商標である「ALCANTARA® アルカンターラ®)」は、新次元の素材として世界中のデザイナーやクリエーターから注目を集めている。また、環境保護を最重視してサステナビリティ(持続可能性)に対して企業として真摯に向き合い、関連する認証の取得にも取り組んでいる。
●問い合わせ先:SHIPS 銀座店 https://www.shipsltd.co.jp/