ドライビングアイテムとして必須のサングラス。今回、大人のオトコにオススメしたいのが、知る人ぞ知る世界のアイウェア愛好家の間で注目の「MATSUDA」。職人が細部にまで丁寧に作り込んだコダワリの逸品である
※この記事はル・ボラン2016年2月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。
MATSUDA M-1013 M3006
マツダの快進撃が続いている。第44回東京モーターショーでもロータリーエンジンを復活搭載したコンセプトカーが大きな話題を呼んだのはご存知の通り。その原動力になっているのがデザインだ。
それは単にカースタイリングを意味するのではなく、クルマ作り全体を捉え、それこそ企画からデザイン、設計、生産、流通までを一貫して再構築する作業であり、その核となるのが「魂動-Soul of Motion」というコンセプトなのだ。これがブレることなく、企業理念としてすべての工程に貫かれることで、クルマ然り、マツダというブランドそのものが魅力的になるのである。
面白いのはこの魂動のコンセプトに磨きをかけるため、日本の伝統工芸を学んでいることだ。新潟県の燕三条で200年以上の歴史を持つ鎚起銅器の老舗「玉川堂」や、色漆による高盛絵の技法を広島で打ち立て200年の系譜を受け継ぐ「金城一国斎」とコラボレーションし、国際家具見本市のミラノサローネでも発表している。日本の名匠との仕事を通して、あらためて手仕事の奥深さを発見し、デザインに血を通わせようという試みだ。
日本のモノづくりに受け継がれる手仕事には、世界に誇り得る価値がある。それはけっして過去のものではなく、いつまでも変わらないタイムレスな価値であり、それこそがヴィンテージであり続けるということだ。
眼鏡の中にもそんな日本のモノづくりを存分に注ぐブランドがある。奇しくもクルマと同じく、MATSUDAという。1967年に誕生したファッションブランド、ニコルのアイウェアとして1982年に発表され、これまでアメリカ、パリを中心に海外で展開してきた。
特徴は細部までエングレイビングが施されたチタンフレームや、アセテートとメタルの寸分のチリもないような象嵌にあり、手間と時間をかけた入念な職人技はもはや日本でしか作れないといっていい。それだけに欧米での評価は美術工芸品にも近い。
ファストファッションのような、今どきの眼鏡とは逆行するが、その魅力はファストではなく、じっくりといつまでも味わえる。とくに写真のモデルは、遮光できる脱着式のサイドカバーやクリップオン式のサングラスなどドライビングにも実用的に使える。
愛用するほど仕上げの美しさや見事な作り込みを実感することだろう。これを真のヴィンテージという。
MATSUDA M-1013 M3006
「MATSDA」は、日本のファッションハウスブランド「NICOLE(ニコル)」の創設者であるデザイナーの松田光弘氏が生んだ、ラグジャリー・アイウェアブランド。22.5Kメッキ、セルロイド、チタン、スターリングシルバー、18K純金、金を含め最高級の素材のみをそれぞれのモデルに使用し、日本の職人の手による高い技術力で、手間暇をかけたきめ細やかな作り込みが特徴だ。ターミネーターのサラコナーや、アイアンマンのトニースタークが使用するなど話題性も高く、世界中のアイウェア愛好家に注目を浴びている。日本ではまだ扱い店舗が少なく、今回は東京・上野のサングラスプロショップ「オードビー」にてお話をうかがった。
オードビーでは、度付きサングラス、スポーツサングラスをはじめ様々なアイウェアを取り扱うほか、眼鏡、サングラスの様々な特別な加工(カスタム)を行なっているので、詳細はぜひお問い合わせを。
●問い合わせ先:オードビー/TEL:03-5816-5090 https://www.eaudevie.co.jp/