ボッシュが新型コロナウイルス検知器を開発

田畑修
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2時間半で感染を検出。ウイルスに打ち勝つカギとなる可能性も

ボッシュの子会社であるボッシュ・ヘルスケア・ソリューションズGmbHがコロナウイルスの検知器を開発。わずか2時間半で感染の有無を判定できるこの機器は、数時間かかる現在のPCR検査より効率が高く、短時間でより多くの検査が可能になるという。検査が追いつかずに感染を拡げてしまった面もある新型コロナウイルスだけに、今後の感染拡大を抑える効果が期待できそうだ。

この検知器、コロナウイルスを含む10種類の呼吸器病原体の検知が可能で、ボッシュのビバルティック分析装置にセットすることで感染の有無を判定できる。

北アイルランドの医療技術企業、ランドックス・ラボラトリー社と共同開発されたこのシステムは、新型コロナウイルスを含む10種類の呼吸器病原体の検知が可能で、ボッシュのビバルティック分析装置にセットすることで感染の有無を判定できる。その装置が100台あれば、24時間で約1000回の検査を行なうことができ、本格稼働すれば検査効率を格段に高めることができる。機器の操作に関しても特別な訓練を必要とせず、患者の鼻または喉から綿棒で検体を採取し、機器にセットすることで判定が可能。すでに各地で行なわれているドライブスルー検査にも活用できそうだ。
検知精度は95%とされ、WHO(世界保健機関)が求める品質基準もクリアしており、現在、ロバート・ボッシュ病院などで医師や看護スタッフがその使い方などを検証している。今年4月からドイツの医療機関で利用可能になり、その後、欧州を始め各地に配備されるというので、この情報が読者に届けられる頃には実用化されている可能性は高い。
新型コロナウイルスによる感染は、自分自身は感染していないと思い込んでいる人が自由に動きまわることで爆発的に拡がってきた。身体に症状が出る前に感染が判明すれば、そこで感染をとどめることできるわけで、早期検査・早期判定が最大の予防となる。従来のインフルエンザなどもそういった手法で感染を抑えてきた面もあり、簡便な検査手法の確立が待たれている。
この機器が日本に上陸するまでには時間がかかるかもしれないが、これ以上の被害を防ぐには早期判定しかない。こうした情報や機器を政府や医療機関がいち早く活用してくれることを強く望みたい。

ルボラン2020年6月号より転載

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