アウディがヨーロッパの生産拠点を徐々に再開

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工場内では入念な感染予防対策も実施

2020年4月17日、アウディは、今後数週間で、ヨーロッパの工場における生産を徐々に再開することを発表した。

2020年3月中旬に、アウディはヨーロッパの拠点における生産の一時停止を発表。決定の背景には、部品供給の問題と新型コロナウイルスが引き起こしたパンデミックによる需要減少があげられる。世界中のアウディ生産ネットワークにおける今後の再開予定に関しては、サプライヤーおよびサービスプロバイダーを含めて、フォルクスワーゲングループと調整の上で決定される。生産再開における重要な要素は、従業員の安全に焦点を当てた包括的な対策の策定だが、この点において、アウディはロベルトコッホ研究所のガイドラインおよび各国の保健当局の規制を遵守するとしている。

欧州におけるAUDI AGの全工場の生産が停止された後、現在、正常化に向けて最初のステップを踏み出す準備を調整中とのこと。

生産担当取締役:ペーターケスラー
「私たちは、ヨーロッパ全体で歩調を合わせて生産を再開します。その理由は、サプライチェーン、生産、物流プロセスが、グループ内および国際的に事業展開するパートナーと密接に関連しているためです。その焦点は、安全な作業環境が必要な従業員に当てられています。そのため、アウディの専門家チームは、専門の部署や労使協議会と話し合って、従業員の保護を最優先したプロセスを採用しました。この困難な時期に、生産再開に向けて柔軟に一丸となって努力を続けている、アウディの全従業員および世界中のパートナーの皆様に感謝いたします」

総労使協議会議長:ペーターモッシュ
「操業開始の最初の段階では、従業員を保護するための感染予防策が最優先事項となります。工場の再開には、従業員の健康を確実に守るための包括的な対策が実施されます」

感染予防対策には、例えば、徹底した衛生管理、人と人との距離に関する明確なルール、接触を回避するためのシフトシステムの変更、および1.5メートルの距離を保つことが不可能な場所における口と鼻の保護などが含まれる。

物理的なバリアでいえば、例えば、ドアの組み立て作業では、2名の従業員が同時互いに直接向かい合って立って作業しなければならないが、ここではプラスチック製のシートによる透明なバリアが、従業員自身によって開発された。

製造部門およびグループのマネージャーは、労働安全、ヘルスケア、産業工学、労使協議会の専門家とともに、個々の職場を調査・分析して、改善のための提案書を作成。関係者全員が同意することで、その職場は初めて「新型コロナ対策済み」と見なされる。ワークグループはまた、作業環境(グループスペース、工場のゲート、駐車スペース、工場内の人の出入り、ケータリングおよび工場の社員食堂)を詳しく調べ、すべての分野に適した解決策を作成。従業員はこれらの対策について事前に書面で通知され、作業を再開する際は、ラインマネージャーから包括的な安全指示を受けるほか、社内のオンラインメディアや工場内で通知される数多くの情報を通して、定期的な情報アップデートを受け取ることになる。

包括的な安全上の注意および変更された作業規則は、工場だけでなくオフィスにも適用され、感染のリスクを最小限に抑えるための在宅勤務も実施される。しかし生産の再開によって一番の影響を受けるのは、生産現場の従業員であり、各拠点における車両の生産再開は、策定された計画に従い、2020年4月末以降に順次拡大される予定。既に再開されたハンガリージェールでのエンジン生産は、徐々に増加し始め、ドイツ国内の工場の従業員に対しては、生産の本格的な再開までの間、短時間労働規定が引き続き適用されるとのことだ。

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