GMが新型バッテリー「アルティウム」搭載の次世代EV用プラットフォームを発表!

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新型バッテリーの総電力量は50~200kWh、最大航続距離は400マイルを実現

ゼネラルモーターズ(GM)は3月4日、ディーラーや投資家、アナリスト、メディア関係者、政策担当者、従業員を前に、電気自動車(EV)の迅速、効率的かつ十分な収益性を確保した売り上げ拡大のための事業戦略を発表した。

会場ではGMの会長兼CEOメアリー・バーラ氏が、以下のように述べた。

「当社のチームは製品開発の変革と、全車電動化の未来に向け会社を位置付けるという戦略に挑戦することを受け入れました。私たちは、複雑さを排除し、柔軟性のあるフルサイズピックアップトラックの事業に匹敵するスケールメリットを備えたマルチブランド、マルチセグメントのEV戦略を構築しました」

この戦略の核となるのは、モジュラー駆動システムと独自に開発したバッテリー「アルティウム(Ultium)」を搭載。高い柔軟性を備えた、第3世代のグローバルEVプラットフォームだ。これにより、手頃な交通手段、あるいはラグジュアリーなドライブ体験、作業用トラック、高性能マシンなど、顧客の求めるものはほぼすべてに対応することが可能になる。

GMの社長マーク・ロイス氏は、このように続ける。

「GMでは、多くの科学者やエンジニア、デザイナー達がこの歴史的な改革を実現すべく、日々邁進しています。彼らは、何百万人ものお客様を満足させる収益性に優れたEV事業の最前線にいるのです」

新型バッテリーのアルティウムは、大容量のパウチ型セルをバッテリーパック内で垂直にも水平にも積み重ねることができる画期的な方式を採用。エンジニアは各車両のデザインに応じてバッテリーの蓄電容量やレイアウトを最適化することができる。

アルティウムのバッテリー容量は50〜200kWhで、航続距離はフル充電で最大400マイル以上、0〜60mph加速は3秒以内と推定している。また、自社開発によるこの電気モーターは、前輪駆動(FWD)、後輪駆動(RWD)、全輪駆動(AWD)、パフォーマンスAWDに対応する。

アルティウムバッテリー駆動のEVは、レベル2の直流(DC)急速充電に対応して設計されており、ほとんどの車両が400ボルトのバッテリーパックで最大出力200kWの急速充電機能を備える。ピックアップトラック向けプラットフォームは、800ボルトのバッテリーパックで350kWの急速充電機能を備えている。

EV開発におけるGMの柔軟性の高いモジュール式手法は、大きなスケールメリットが見込まれている。また、新たな収益機会を生み出すという。継続的なバッテリーコストの削減では、GMとLG化学との合弁事業によりバッテリーセルのコストを1kWhあたり100ドル以下に抑えることが見込まれ、改良を重ねることでさらなるコスト削減も可能となる。GMの新型グローバルプラットフォームは、あらゆる面で優れた特性を備え、ピックアップトラック、SUV、クロスオーバー、乗用車、商用車など幅広い車種を開発するのに十分な柔軟性を備えている。

さらに既存の生産設備を活用できるため、EV事業を拡大する際の投資を抑えることができる。また、新型EV車両およびシステムでは、それよりもさらにシンプルな構造で部品点数を最小限に抑えるよう設計されている。

人気の高い車両セグメントのEVの発売が増えることで充電ネットワークが拡大し、さらにユーザーの総所有コストが低下するにつれて販売台数が大幅に増加する可能性があると考えている。さらに、バッテリーセルの製造を垂直的に統合することで、他社にもその技術をライセンス供与することができる。

今後の導入および発表の予定としては2020年からシボレー、キャデラック、GMC、ビュイックの全ブランドで、新型EVを発表。シボレーブランドの次の新型EVは「ボルトEV」の新バージョンで2020年後半の発表を予定。2021年夏には2022年モデルの「ボルトEUV」が発表される予定となっている。また、2020年1月に、サンフランシスコで一般公開したシェアリングサービス向けの電動式自動運転車「クルーズ・オリジン」は、GMの第3世代EVプラットフォームと「アルティウム」バッテリーを採用した初の量産車となる。4月には「キャデラック・リリック」、5月20日には「ハマーEV」の公開を予定している。

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