フィアットのアイコン、「500(チンクエチェント)」がピュアEVにクラスチェンジ!

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117psモーターと42kWhのバッテリーを搭載。最大航続距離は320kmを実現

3月4日、FCAはフルモデルチェンジを受けてピュアEVにシフトした新型「500」をミラノで発表した。欧州ではコンバーチブルモデルをベースにした500台限定のローンチ仕様「La Prima(ラ・プリマ)」のオンライン予約受け付けを同日より開始。充電用ウォールボックスを含む車両価格は3万7900ユーロ(約450万円)だ。

1957年に登場した「NUOVA 500」から数えて3代目(1936年に誕生した“トポリーノ”の愛称をもつ初代からでは4代目)となる新型500は、FCA初のピュアEVに生まれ変わった。

新設計のプラットフォームが用いられたボディは、現行型より全長と全幅でそれぞれ60mm、ホイールベースが20mm拡大。愛らしいボディフォルムは「NUOVA 500」、そして現行型を踏襲している。

ライト類にLEDを採用した各部のディテールによって洗練されたルックスを実現したエクステリアでは、テールエンドなどに新しい車名バッジ(「500」の最後の“0”が“e”に)が装着。新型がEVであることをアピールしている。

87kW(約117ps)を発するモーターに総電力量42kWhのリチウムイオンバッテリーを組み合わせるEVドライブトレインにより、9.0秒の0-100km/h加速と、最大航続距離は320km(WLTPモード)を実現。バッテリーは85kWの急速充電に対応しており、容量の80%までを約35分で充電できる。50kmを走行するのに必要な充電時間は5分だ。なお、最高速は150km/hでリミッターが介入する。

走行モードは「ノーマル」、「レンジ」、「シェルパ」の3つを設定。「レンジ」モードでは、アクセルの操作だけで高い制動力が発生するので、ワンペダルドライブが可能だ。一方「シェルパ」モードは航続距離を最大化するもので、車速が最高80km/hに制限されるほか、エアコンやシートヒーターといった機能がオフになる。「ノーマル」モードは、エンジン搭載車にできる限り近づけた設定だ。

各要素を効率的に配置したインテリアは、「端正なシンプルさ」や「各要素の美しさ」、「視覚的な明快さ」を実現。幅広くスレンダーなダッシュボード、かつてシフトレバーのあったフロントシートの間には、モジュラー式の収納スペースが設置され、快適性がさらに高まっている。ショルダールームやレッグスペースが拡大されたほか、リチウムイオンバッテリーを搭載してもラゲッジルーム容量は従来モデルと同じ容量を確保している。

インフォテイメントシステムは、10.25インチタッチスクリーンを組み合わせる「Uコネクト5」。スマートフォンとの連携に対応するほか、エマージェンシーコールをはじめとするコネクテッド機能が盛り込まれた最新世代版だ。装備面ではこのほか、インテリジェント・アダプティブクルーズコントロールやレーンセンタリングなどの多彩な機能による運転支援システムが導入され、セグメントで初めてレベル2の自動運転を実現している。

なお、新型では「ジョルジオ・アルマーニ」や「ブルガリ」、「カルテル」とのコラボレーションによるワンオフモデルも発表。イタリアを代表するラグジュアリーブランドの世界観が「サスティナビリティ」をテーマに投影されている。これら3台のワンオフモデルは、チャリティオークションにかけられ、その収益はハリウッドスター、レオナルド・ディカプリオが地球環境と生物の多様性を守るべく設立したNPO「アース・アライアンス」に寄付される予定だ。

 

 

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