輸入中古車販売、増加傾向を保つ

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プレミアムブランドが好調。スーパースポーツカーブランドも増加傾向を維持

2019年の輸入車の新車販売は消費税増税が響いて前年割れとなったが、輸入中古車の登録台数は落ち込みが少なく、前年比2.2%増の57万7671台と好調を維持。伸び率も0.9%増と横ばいだった2018年より大きく、外乱に対する強さを示した形だ。中古車の登録台数は新規登録だけでなく所有権の移転と使用者名の変更も含まれ、業者間取引なども含まれるので新車販売台数とはやや異なる面もあるが、増税後も取り引きは活発だったようで、2019年10月、11月はさすがにマイナスだったものの、12月は0.1%増と早くもプラスに転じている。

ブランド別ランキングではやや低年式のBMWミニを含むBMWが前年比3.1%増の13万953台と首位をキープ。2018年以降はミニがBMWから分離集計されているのでBMWの台数も徐々に減るかと思われたが、まだメルセデス・ベンツより優位を保っている。そのメルセデスも前年比マイナスだった2018年に対して2019年はプラスへ復帰。台数を見ても分かるとおり、中古車マーケットでのこの2ブランドの人気は際立ち輸入中古車全体の43.8%を占めている。
3位のフォルクスワーゲンは新車販売が振るわなかったこともあり前年比減だが、4位アウディ、5位ボルボ、6位ポルシェはともに増加。プレミアムブランドの中古車人気は増税をよそに高まっていると見ていいだろう。フィアットも500の人気は根強く、1万台を超えて伸び率では上位陣以上となっている。

また、台数ではベスト10には入ってこないが、スーパースポーツや上級プレミアムブランドが大きく伸びているところも見逃せない。アストン・マーティンが25.1%増、ベントレーが13.9%増、フェラーリが7.1%増、ランボルギーニが22.2%増、マセラティが11.6%増、マクラーレンが41.5%増と軒並み2ケタ増となっている。この傾向は2年ほど前から目立ってきたが、買いやすい価格となるスーパースポーツの中古車を狙うユーザーは確実に増えている。こうした動きも輸入中古車マーケットの活性化にひと役かっていると見ていいだろう。

ル・ボラン2020年4月号より転載

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