雪をいただく大山が一面の雲海に浮かぶ(鳥取県 明地峠展望台)【雲海ドライブ&スポット Spot 68】

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雲海とともに楽しみたい大山ならではの多彩な姿

大山の面白さのひとつに、見る場所によって山の姿がまったく違うという点がある。
南の内海乢から見ると、左右に大きく広がる崩落面が真正面に見えるが、そこから山麓を時計回りに米子市方面まで移動すると、この崩落面はまったく見えなくなる。まるで富士山のような端正な円錐形の山姿になるのだ。伯耆国(鳥取県)にありながら「出雲富士」とも呼ばれてきたのは、おそらくそのためだろう。

標高約600mの明地峠展望台から見る大山。明地峠は長い歴史をもつ峠道で、隠岐島に流される後醍醐天皇一行も通ったと伝えられる。

こうした変化に富んだ眺めを楽しみたいなら、大山中腹、標高800m前後を5本の県道で走りつなぐ大山環状道路を走ってみるといいだろう。南の鍵掛峠からは断崖絶壁、北の一息坂峠からはアルプスのような鋭い岩峰、西の桝水高原からは緑に覆われた端正な山容……。そこに湧き上がる雲や霧とともに、さまざまな大山の表情を堪能することができる。

一息坂峠周辺から仰ぎ見る大山は、南側や西側からの姿とはまったく違う。信州のアルプスのような岩峰が天に向かってそびえる。

アクセスガイド

明地峠は鳥取県日野町と岡山県新見市の境界に位置し、大山と雲海を一望にできる展望台は、国道180号・明地トンネルの鳥取県側入口の手前1㎞ほどのところにある。内海乢や鬼女台に比べると、見る角度が西寄りに45度ほどずれているため、大山は高さが強調され、雲海の発生しやすい秋から冬にかけては山頂が冠雪していることもあり、霊峰の神々しい姿を雲上に見ることができる。

Data【Spot 68 明地峠展望台】
雲海遭遇率 ★★★
雲海の季節 秋~冬

◎所在地/鳥取県日野町
◎ルート/国道180号
◎最高地点/標高約600m
◎冬季閉鎖/なし

観光情報

日野町観光協会 TEL 0859-72-0332

 

文:佐々木 節/撮影:平島 格/写真提供:日野町観光協会

『雲海ドライブ&スポット』より転載。掲載データなどは2017年8月末時点のものです。実際におでかけの際は、事前に最新の情報をご確認ください。

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