現在のオールシーズンタイヤの流行を作った立役者「グッドイヤー ベクター4シーズンズ」【2020オールシーズンタイヤ・バイヤーズガイド】

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 2016年8月に、日本市場に特化させたオールシーズンタイヤとして導入されたのが「ベクター4シーズンズ ハイブリッド」だ。実はそれ以前にも販売されており、現在のオールシーズンタイヤ流行のパイオニアともいえる存在であり、このタイミングで生産を国内に移すとともに、日本での冬用タイヤとしての証である、SNOW マークの刻印が追加されている。

雪道でもしっかりとしたグリップ性能を発揮

しなやかなコンパウンド特性とトレッド剛性により、ハンドリングにシビアさを求めない小型車や中型車にマッチしそうだ。流行りのコンパクトSUVにも相性がよいタイヤである。

いまや冬タイヤといえばスタッドレス、というくらいにスタッドレスタイヤは広く浸透している。特に頻繁に降雪地域を走る機会の多い人にとっては、マストといっていいくらい重要なウインターアイテムといえるだろう。
しかし非降雪地域となると話は変わってくる。年に1度か2度の降雪のためにスタッドレスタイヤを購入するのはちょっと……と、考える人は少なくないだろう。そんな人にピッタリなのが、グッドイヤーのオールシーズンタイヤ、「ベクター4シーズンズ・ハイブリッド(以下ベクター)」だ。

ストレートグルーブとV字デザインが組み合わされた独特のトレッドパターンが特徴。13インチ~ 18インチまで幅広いサイズラインアップも魅力だ。

オールシーズンタイヤの特長はその名の通り、季節を問わず1年中履けること。つまり季節ごとにタイヤを履き替える必要がなく、夏のドライ路面から、冬の雪道まで1本でカバーしてくれるところだ。サマーとウインターの2セット持つ必用がないのも大きなメリットといえるだろう。
オールシーズンタイヤの基本的な性能は、サマータイヤとウインタータイヤ(スタッドレスを含む)の中間くらい。ベクターについていえば、マッド&スノーを表すM+Sマークや、欧州でスノータイヤとしての性能を認められたことを表すスノーフレークマーク、日本で冬用タイヤと認められたチェーン規制の道路を走ることができるスノーマークを取得していて、オールシーズンタイヤとしてはかなりウインター性能が充実している。

日本での冬用タイヤとしての証である「SNOW」 マークが刻印。併せて欧州での冬用タイヤの証であるスノーフレークマークも継続されている。

トレッドデザインはVシェープで、排水性や排雪性がいかにもよさそう。また、トレッドセンター部には、3Dワッフルブレードと名付けられた立体上のサイプ(極細溝)が施されており、氷雪上でのブロックの柔軟性とドライ路面での剛性を両立させている。コンパウンドはオールウエザーシリカコンパウンドと呼ばれる、気温変化に強く冬の低温化でもグリップ性能を発揮する特性が備わったものだ。

オールウェザーシリカコンパウンドと専用ポリマーを組み合わせることで、どんな路面で も適切なグリップ性能と操縦安定性を発揮する全天候型コンパウンドを採用。外側に向かって力強いV字形を描くVシャープドトレッドが、優れた排水性能を発揮。ドライとウェットの両方で運動性能を向上させている。サイプ側面にワッフル形状の凹凸を形成。これが互いに支え合うことでブロック剛性が向上し、どんな路面でも優れた運動性能を発揮する。

実際に雪道を走らせてみると、思いのほか雪の路面をとらえグリップしているのが感じられる。この理由のひとつには、太溝のVシェーブのトレッドデザインが雪を掴むのにうまく作用しており、しっかりとトラクション性能を発揮してくれているからだろう。加えてコンパウンドが意外なほど雪上でも柔軟で、ゴムのフレキシブルさを失わない。そのため雪上ではやや大げさにいえばスタッドレスタイヤ並みに走ることが可能だ。


さすがに氷上では……と思っていたのだが、ここでもコンパウンドが仕事をしてくれているのが感じられた。ゴムが硬化した時の唐突に滑る感覚がなく、粘る感触がちゃんと出ているのだ。スタッドレスほどではないが、急場しのぎのレベルであれば、これで十分と思えるほどだった。
このように、非降雪地域では冬場の突然の積雪でも安心で、夏場のキャンプやウインタースポーツにも対応できるベクター。レジャーに出かける機会が多いユーザーにはオススメのタイヤといえるだろう。

かなり冬道性能に合わせたタイヤ、という印象なのだが、ドライ路面を走らせてみると、不思議なくらい普通に走れてしまう。スタッドレスタイヤのようなブロックが変形するグニャ感がなく、出来のいいベーシックタイヤくらいの感覚で走れ、ビックリするくらいサマー性能とウインター性能を備えていた。

■日本グッドイヤー 商品紹介ページはコチラ

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