太宰治が「註文通り」とけなした端正な富士の姿を仰ぎ見る(山梨県 御坂峠)【雲海ドライブ&スポット Spot 34】

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夏山シーズンの夜明け前には登山者のヘッドライトの列も見える

太宰治が『富岳百景』で、風呂屋のペンキ画のようだとこき下ろしたのが、御坂峠からの富士の眺めである。ただしそれは、富士と河口湖の構図があまりにも決まりすぎていたためだった。

河口湖を眼下にしながら、富士山ならではの端正な姿を堪能できる御坂峠。

甲府盆地と河口湖を結ぶ国道137号の旧道にある御坂峠は、甲府側から走ってきて、昔ながらの御坂隧道を抜けると、富士の端正な姿が真正面に現れる。そこに河口湖から雲が湧き上がれば、まさに絵に描いたような雲海風景となる。

アクセスガイド

Data【Spot 34 御坂峠】
雲海遭遇率 ★★
雲海の季節 通年

◎所在地/山梨県富士河口湖町、笛吹市
◎ルート/県道あ号・
     富士河口湖笛吹線
◎最高地点/標高1300m
◎冬季閉鎖/12月~4月上旬(笛吹市側)

【B】天下茶屋
名作『富岳百景』を生んだ御坂峠の名物茶屋

約10年の閉店期間はあったものの、創業80年あまりを数える天下茶屋。その名物はほうとう(写真はきのこほうとう鍋1,450円)だ。太宰の滞在した茶屋の名物がほうとう(放蕩!?)というのも何かの縁か……。2階は太宰治文学記念館になっていて、茶屋を利用した人は自由に見学することができる。

●10:00〜17:00/無休(冬季休業)/富士河口湖町河口2739/TEL 0555-76-6659

観光情報

富士河口湖町観光課 TEL 0555-72-3168

文:佐々木 節/撮影:平島 格

『雲海ドライブ&スポット』より転載。掲載データなどは2017年8月末時点のものです。実際におでかけの際は、事前に最新の情報をご確認ください。

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