外輪山を越える峠から巨大なカルデラ湖を眼下にする(北海道 国道243号・美幌峠)【雲海ドライブ&スポット Route 02】

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カルデラ湖を埋めつくす見事な雲海を峠から一望

屈斜路湖は今から100万年以上前の火山活動によって形作られた湖で、その中央にぽっかりと浮かぶ中島はかつての中央火口、周囲を取り囲む山々はカルデラの外輪山である。東西29km、南北20kmにわたって連なる屈斜路湖の外輪山は、阿蘇のカルデラよりひと回り大きく、周囲57kmにおよぶ湖のサイズは、カルデラ湖としては世界第2位を誇っている。

美幌峠はこの外輪山の稜線を越えていく道で、内側斜面が切り立ったカルデラ特有の地形をしているため、標高493mの峠に立つと、まるでジオラマを見るかのように屈斜路湖を一望にできる。
この道は北海道有数の絶景ロードとして名高いだけでなく、雲海の名所としても知られる。放射冷却によって発生した霧がカルデラ底部の湖面上に溜まっていくため、巨大なカルデラ湖が雲海で埋めつくされることも珍しくない。

アクセスガイド

札幌方面から屈斜路湖畔までは約350kmの道のり。かつては1日がかりの行程だったが、現在では道央道/道東道が足寄ICまでつながっているので、ずいぶん楽にアプローチできるようになっている。足寄ICからは国道241号などで阿寒湖畔を抜け、弟子屈町からは国道243号で行くルートが早い。飛行機&レンタカーで屈斜路湖周辺を旅するなら女満別空港を起点とするのが最も便利。美幌峠までは約35km、1時間足らずで行ける。

Data
雲海遭遇率 ★★
雲海の季節 通年

◎所在地/北海道美幌町、弟子屈町
◎ルート/国道243号・美幌国道
◎区間距離/約57km
◎最高地点/標高493m
◎冬季閉鎖/なし

Spot 03 津別峠展望施設
オホーツク海まで遠望する360度の大展望

写真提供:津別町産業振興課

美幌峠の約9㎞南、道道588号・津別峠(標高754m)の近くにある町営の展望施設。外輪山の稜線上に位置する展望台は標高が約950mと美幌峠よりさらに450m以上も高いため、一段とスケールの大きな眺めが広がり、美幌峠が雲に包まれているときにも雲海を見られる可能性がある。現在、津別峠の屈斜路湖側は通行止めとなっているため、アプローチは津別側からのみとなっている。

Data
雲海遭遇率 ★★★
雲海の季節 春〜秋

◎所在地/北海道津別町、弟子屈町
◎ルート/道道588号・屈斜路津別線
◎冬季閉鎖/10月下旬~5月下旬
◎開館時間/9:00~19:00(トイレは24時間)

Spot 04 摩周湖第三展望台
「霧の摩周湖」の名に恥じない雲海スポット

写真提供:ツーリズムてしかが

屈斜路カルデラ東側に位置する摩周湖は、霧の名所として知られ、晴天の摩周湖を見た女性は「婚期が遅れる」とまで言われてきた。湖面から300〜400mの高さで切り立った周囲の稜線には、展望スペースがいくつかあり、雲海を見るには約670mと最も標高の高い第三展望台がお勧めだ。ツーリズムてしかが(TEL 015-483-2101)では川湯温泉内ホテルロビー発の雲海ツアー(3,000円/6月1日〜10月10日)も実施中。

Data
雲海遭遇率 ★★★
雲海の季節 春〜秋

◎所在地/北海道弟子屈町
◎ルート/道道52号・屈斜路摩周湖畔線
◎冬季閉鎖/11月上旬~4月下旬

【A】和琴温泉露天風呂
尻の下から湯が湧く湖畔の露天風呂

川湯や仁伏、砂湯など多くの温泉地が点在する屈斜路湖畔。この和琴半島露天風呂もそのひとつで、三日月型をした混浴露天はワイルドな雰囲気にあふれている。大ざっぱに石を組んだ湯船の底からは高温の湯が自噴しているのでヤケドに注意!  ちょうどいい湯加減の場所を探せば最高の気分が満喫できる。

●入浴料:無料(24時間)/弟子屈町屈斜路和琴半島/TEL 015-482-2191(弟子屈町役場)

観光情報

美幌町観光物産協会 TEL 0152-73-2211
津別町観光協会 TEL 0152-76-2151
摩周湖観光協会 TEL 015-482-2200

文:佐々木 節/撮影:平島 格

『雲海ドライブ&スポット』より転載。掲載データなどは2017年8月末時点のものです。実際におでかけの際は、事前に最新の情報をご確認ください。

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