【比較試乗】「ポルシェ911 カレラ4S vs ランボルギーニ・ウルス vs ロータス・エヴォーラ vs シボレー・カマロ vs マツダ・ロードスターRF」世界中のアスリートたちが集結!

LAMBORGHINI URUS/ランボルギーニ・ウルス

毎日快適に乗り回したい方に

 

見る者を釘付けにするラジカルなスタイリングが魅力のランボルギーニを毎日快適に乗り回したい。そんな要望にピタリとはまるのがウルスだ。ミッドシップのスーパースポーツであるウラカンやアヴェンタドールとは違ってFRベースAWDのSUVであるから、シャシーの生い立ちや性能的にはランボルギーニとしては異端児だが、パフォーマンスの高さでは裏切らない。エアサスペンションは乗り心地も膨大によくしていて、ドライビングにいやな癖などがないのも現代的。コンセプト通りに出来上がっている。(石井昌道/M.Ishii)

ラグジャリーなランボもイイね

ランボルギーニがヤルとSUVがこうなるのか……と、感心することしきり。まず、近年のランボルギーニとしては初めてラグジャリーな一面を備えているからアニマでストラーダにすれば快適な走りが楽しめる。それでも、エンジンは低く唸り続けるので誘いかけがある。それに乗ってスポーツにすれば、俄然ランボになる。アクセルを踏み込めば、エンジンはカーンという快音を響かせながらシャープに吹け上がる。2速でレブリミットまでブン回しても100㎞ /hに収まるあたりもイイね。(萩原秀輝/H.Hagihara)

これぞ現代のスーパーカー

日常での快適性は損なわれないどころかむしろ高く、押し出しがめっぽう強く、驚くほどに速い。公道でのモラルが大きく問われる今、2座スポーツカーが力を発揮する場所は限られる。周りを気にしながら、回せぬエンジンの心配をするよりも、日常でランボルギーニのエキゾチック性をたっぷり味わいながら、快適に乗り回す方がクール。人々の欲望を性能として備え、これをきっちりデザインに表現したという点で、もはやウルスは現代のスーパーカーだと言える。まさにランボルギーニがやるべき一手だと思う。(山田弘樹/K.Yamada)

技術力の高さに感銘

ウルスに乗って感銘を受けたポイントは二つ。VWグループでシェアするMLBEVOと呼ばれるプラットフォームは、ウルスの他にポルシェ・カイエンやベントレー・ベンテイガやアウディQ7も使っているのに、各車の乗り味は見事に差別化が図られている。MLB EVOの許容範囲というかポテンシャルには甚だ驚かされた。そしてもうひとつはランボルギーニの技術力の高さ。誰も味わったことがない現代版ランボルギーニSUVとして、誰の期待も裏切らない性能と品質を備えたプロダクトを完成させたからだ。(渡辺慎太郎/S.Watanabe)

21世紀の新しいスポーツカー像

イタリアといえばスーパーカーの故郷。誰もが思い浮かべるのはフェラーリとランボルギーニだろう。そのランボルギーニが作るウルスは昨年、百花繚乱のSUVカテゴリーに打って出た1台。当然ユーザーが期待するのは破格のスポーティネスだ。その問いに対する答えは、後ろ支えするアウディの技術を拡張した全知全能のトラクション能力に支えられる、雪や砂漠といった状況でもお構いなしだろう、とてつもない速さだ。これぞ21世紀の新しいスポーツカー像といわんがばかりの佇まいも性能との帳尻が合っている。(渡辺敏史/T.Watanabe)

全天候型スーパースポーツ

ついにランボルギーニもSUVか……と思いきや、実際に走らせれば、ウルスは単に流行りに乗っただけの存在ではないと、すぐに解る。最高出力650psを誇るだけに動力性能は強烈だし、サーキット走行も余裕でこなすダイナミクスも実現している。しかも、実はダート路面に急勾配や急斜面など険しいオフロードでも、電子制御を巧みに駆使して痛快な走破力を見せつけるのだ。まさに全天候型スーパースポーツ。やるならすべてを徹底的にというランボルギーニの掟は、しっかり貫かれている。(島下泰久/Y.Shimashita)

フォト=柏田芳敬/Y.Kashiwada ル・ボラン2019年11月号より転載

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