毎月編集部員がこれは!と思った趣味グルマを紹介する“100万円でドロ沼に陥る!?”。今回はボディ色と同じように!? レッドリストにその名が乗るのも間近と、勝手に想像しているプジョー405をご紹介します。
プジョー405とは?
1987年デビューしたプジョーのミドル・サイズセダンで、1年後にはワゴンボディのブレークも追加されている。登場年の1987年にヨーロッパ・カー・オブザイヤーを獲得し、1997年まで生産された。ここで取り上げるMI16はFFモデルだが、4WDモデルもラインナップされていた。
レッドリスト入りのM/Tセダン捕獲!
赤のボディ色はやはり褪せるんだと、約5年前に所有していたアルファロメオ146で痛感したが、今回取材したプジョー405MI16のチェリーレッドの美しさをみて確信した。当たり前だが、それは保管状況によると。
MI16の特徴と言えるエンジンは、205GTIや309GTIに搭載された1904ccのSOHCユニットをベースに、205ターボ16の技術を生かしたDOHC16バルブヘッドを搭載する。取材車は後期モデルのため、可変吸気システムが採用されている。
今回紹介する405は、所々リペイントされているもののオリジナルの箇所が残っており、パッと見それが分からないほど艶やかで、クリアの剥がれているところもない。また、コンディションの良さは車内にも当てはまった。走行距離10万kmということで、ビカ物とはいえないが丁寧に使いこまれてきた個体といった印象で、ダッシュのヒビ割れやシートに破れなどは見られない。
フロントシートは、サイズが大きくクッションも厚みがあるため座り心地は申し分ない。驚いたのは後席の居住性で、スペースが広いだけでなくシートも大振りで積極的に使いたくなる空間だった。
MI16の特徴と言えば、バケットタイプのフロントシートや、フロントスポイラー、サイドスカート、さらにトランクリッドにはウイングまで装着し、スポーティーさを前面に押し出したグレードであるということだ。エンジンも、305GTIなどに搭載された直4・SOHCユニットをベースに、205ターボ16譲りのDOHC16バルブヘッドとなっており、トランスミッションは5速M/Tが組み合わされる。外観はいかにもな感じだが、決してスパルタンではなく適度にスポーティーなモデルだ。そのドライビングフィールはぜひ現車にて確認していただきたい。
日焼けしやすいダッシュパネルはツヤが保たれており、プラスチックパーツなどのコンディションも良好だ。3ペダルのレイアウトも適切で、5速のシフトレバーを操作して積極的に走りたくなる。
Text:中本健二/Kenji NAKAMOTO Photo:山本佳吾/Keigo YAMAMOTO カー・マガジン449号(2015年11月号)より転載