【嶋田智之の月刊イタフラ】今回はどういうワケかアルピーヌ祭だっ!!

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高性能版がル・マンで発表? ラリー活動に復帰? 日本では限定モデル?

今年のル・マン24時間レースのLMP2クラスは、昨年に続きシグナテック・アルピーヌが勝者となりました。昨年は1位が事後に失格となっての繰り上がりでしたが、今年は実力勝ち! です。

そのル・マンの現場で、A110の高性能版といえる“A110S”が発表されました。“S”の特徴は、まずはエンジンのチューンナップ。ブースト圧の変更などで従来より400rpm高い6400rpmで+40psの292psを発揮。トルクは320Nmと変わりませんが、発生回転域が2000から6400rpmと素晴らしくワイドになりました。それに伴ってシャシーにも強化の手が入り、スプリングが+50%、スタビが+100%固められ、合わせてダンパーや電子デバイス系のセッティングにも変更が加えられています。僕はこれまで“252psで充分。持て余しすぎない高性能と日常的な快適性のバランスが絶妙で、それこそがA110の命”と述べてきました。アルピーヌは“S”も快適であると述べてますが、そのバランスは間違いなく変化してるでしょうね。心配なような、楽しみなような。ちなみにアルピーヌ・ジャポンによれば、日本市場には2020年前半の導入を予定してるそうです。

もうひとつのビッグニュースは、アルピーヌがラリーの世界に舞い戻る予定を発表したこと。ワンメイクレース仕様の“A110カップ”をベースにした“A110ラリー”を開発し、おそらく9月に正式発表。FFSA(フランス自動車連盟)とFIAの競技を睨んだモデルとなりそうです。クラスはR-GT、ライバルはアバルト124ラリー……かな?

そして最後は日本での限定車の発売。その名も“ノワール”と“ブルーアビス”で、それぞれ30台ずつの販売です。どちらもリネージがベースで、ノワールは黒のボディに黒レザーのサベルト製スポーツシートが、ブルーアビスには標準色より濃いブルーのボディに黒の18インチSERACホイール、となります。価格はどちらも829万円。残念ながらノワールは予約受付が終了していますが、ブルーアビスは8月下旬の予約開始をを予定してるそうです。


アルピーヌ祭りのごとく、賑やかになってきましたね。

ル・ボラン2019年8月号より転載

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