世界に先駆けた本格量産EV「三菱アイ・ミーブ」が10周年に

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軽商用EVの「ミニキャブ・ミーブ」にも展開

三菱自動車は、世界初の本格量産型電気自動車「i-MiEV(アイ・ミーブ)」が10周年を迎えたことを発表した。三菱がゼロエミッション車である電気自動車(EV)の量産と販売を世界に先駆けて発表したことで、自動車業界が大きな転換期を迎えたことは記憶にも新しい。

アイ・ミーブ(2,948,400円、消費税込み)は、発売以来その環境対応性能、静粛性、走行性能、経済性などが評価され、環境意識の高いユーザーのみならず、各国・各自治体での公用車、パトロールカー、タクシー、レンタカーなど幅広い用途で活用されている。また、災害時には燃料供給の途切れたガソリン車に代わり物資・人員輸送に活躍したことでも高く評価されている。

2011年にはアイ・ミーブのパワートレインを商用車に展開した、軽商用電気自動車「MINICAB-MiEV(ミニキャブ・ミーブ)」が発売(1,769,040~2,150,280円、消費税込み)。こちらは、今秋より日本郵便へ集配用車両として1200台の順次納入が予定。温室効果ガス排出量の削減を目指す日本郵便の環境マネジメントの推進にも寄与、軽商用車として十分な一充電走行距離と広い荷室による積載性が好評を得ている。

そんなアイ・ミーブとミニキャブ・ミーブは、販売開始以降で累計3万1000台以上(2019年4月末時点)が販売。ちなみにアイ・ミーブの開発は、2013年1月のプラグインハイブリッドEV「アウトランダーPHEV」の発売にもつながっている。ご存じの通りアウトランダーPHEVは電動モーターとガソリンエンジン両方の特長を併せ持ち、世界で最も売れているプライグインハイブリッドSUV(2018年12月末時点 JATO Dynamics Limited調べ)へと成長。その意味でも、アイ・ミーブは三菱のみならず電動化へとシフトする自動車業界にとってもエポックメイキングな存在といえるのだ。

なお、現在販売されているアイ・ミーブは総電力量16kWhのリチウムイオンバッテリーと小型高効率モーターを組み合わせフル充電で164km(JC08モード)の走行が可能。デビュー時は「2009-2010 日本カー・オブ・ザ・イヤー特別賞-Most Advanced Technology」を受賞したほか「2009-2010日本自動車殿堂カーテクノロジーオブザイヤー」にも選定されている。また、2012年には前年発生した東日本大震災の経験から「MiEV power BOX(ミーブパワーボックス)」を発売。これはクルマに蓄えた電力を取り出し、家電製品等への電力供給を可能にするもので、EVの電気を家庭用に有効活用する V2H(Vehicle to Home)の礎にもなっている。

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