ブレーキ固着中、それでも三菱ミニカが欲しい方へ!【旧車ビギナーは要注意!100万円でドロ沼に陥る!?】

急がば回れで、コツコツゆっくり仕上げたい

ここで「えっ!」と一歩引いた方は、今回は興味本位で読んでいただき、それくらいなら自分でイケる!と気持ちが盛り上がった方は挑戦権獲得、ということで飛び込んでいただきたい。もちろん、ガッティーナで仕上げることは可能であり、酒井さんによると新しいオーナーの要望に沿って、どこまで仕上げるかプランを立てて進めたいとのこと。あれもこれもと全て仕上げてしまうと、その分が当然販売価格に反映されるためだ。

<予想を裏切る快適空間>シート表皮は貼り直されているようで、落ち着いたブルーとグリーンの組み合わせが好印象だ。後席は意外なほどに立派でクッションにも厚みがある。前後席ともにコンディションは良好だ。

残念ながらミニカのネーミングは途絶えたが、三菱初の軽乗用車というエポックメイキングな1台であることは間違いない。RRが主流の中でFRレイアウトを採用し、さらに3ボックススタイルを取るなど、独自の路線を進んだ三菱流の軽自動車を存分に堪能したい。濃い目のクルマが集まるショップの中に、ミニカが顔を連ねる理由はしっかりとあるのだ。

<色や惑星の名がつく前の空冷2気筒です>360ccの空冷2気筒は非常にコンパクトで、20リッターの燃料タンクを設置しても余裕がある。最高出力は17psで、トランスミッションは4速M/T。ちなみに、”ゴールド”や”バルカン”といった愛称はまだついていない。

<ライバルを出し抜く大スペース>3ボックスのノッチバックスタイルかつFRレイアウトを採用するため、当時主流であったRRレイアウトの軽自動車たちよりも、大きなトランクスペースが用意されていた。フルサイズのスペアタイヤが残る。

<極上コンディションとは言えません>ダメージを受けやすい定番ポイント、サイドシルには浮きが見られるが、穴が開くほどは進行していない。右のフェンダーミラーは、ステーは残るがミラー部分は欠品中。オリジナルを探すも、お気に入りに変えるのもアリ。

1968 MITSUBISHI MINICA

車両本体価格:1,000,000円

三菱度 ★★★★
コンパクト度 ★★★★
ドロ沼度 ★★★★★

路上復帰するまでに、いくつか乗り越えなければならないポイントはあるが、三菱初の軽乗用車に乗ってみたい! と思った方に飛び込んでいただきたい。ガッティーナの酒井さんと仕上がりのイメージを相談して、時間をかけてじっくりと整備するのもありだ。

【SHOP INFORMATION】
ガッティーナ
住所:神奈川県藤沢市辻堂太平台2-1-1/電話:0466-33-1122/営業時間:10:00-18:00/定休日:水曜、木曜日

https://gattina.net

Text:中本健二/Photo:澤田和久/カー・マガジン467号(2017年5月号)より転載

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