フィアット版ロードスターで好きモノが思い出すとか思い出さないとか?「バルケッタ」でドロ沼に陥る!?【旧車ビギナーは要注意!100万円でドロ沼に陥る!?】

新緑もめいっぱい堪能できる初夏のオープンは、心地良く、そして昂る

1996年製の個体で、いつの間にやら20年落ちとなったがそのスタイルは今見ても古さを感じさせないくらいに洗練されている。これは、ザパティナスが引いたラインもさることながら、コンディションの良さも一因だろう。ファーストからセカンド、そしてサードへとオーナーが変わるごとに、また年を経る毎にクルマのコンディションは悪化する傾向にあるが、特にフィアットは乗りっぱなしになっていることが多く、”当たり!”のオーナーに出会えなかった個体は見るも無残なド中古車となることも多い。そんなケースに当てはまらず、現車はシートや内装、そしてボディカラーも褪せずに良好に保たれている。それが幌やビニール製のリアウインドーにも当てはまるのは歓迎すべき点だ。また、オリジナルコンディションを維持している点も見逃せない。オドメーターが2万7000km+αというのも納得のコンディションだ。

<ボディ色を上手く取り入れ車内を明るくデザイン>ダッシュパネルなどは全モデル共通のブラックだが、覆われない箇所はボディと同色となる。ホワイトの盤面を採用する計器類はヴェリア製で、センターの特等席にレブカウンターが設置されている。総走行距離2万7000km少々を証明するように内装は美しく保たれている。

エンジン音こそ高回転で”謳う”様な盛り上がりはないが、動力性能は十分で最高速は200 km/hを誇る。車重は軽量級の1090kgに抑えられているため、波にたゆたう小舟のように、ひらりひらりとコーナーを駆け抜けるドライビングスタイルは実に気持ちがいい。初夏を迎えるこれからの時期が、オープンカーの気持ち良さを堪能できることは読者諸兄がご存知の通りだ。

<オープン、クローズラックラク>幌の開閉は、慣れれば数十秒で完了できるほど簡単。オープン時、幌はボディパネル内に収納される。ちなみにパネルの開閉は左ドア開口部のレバーで行う。荷室はFFのメリットを生かして広く取られているため実用性は高い。

1996 FIAT BARCHETTA

車両購入価格1,200,000 円

季節柄度 ★★★★★
解放感 ★★★★
ドロ沼度 ★★★車両本体価格は120万円と相場よりは高めの設定だが、実走2万7000kmとあってコンディションは非常に良い。低走行の良好なバルケッタを探している方は一見の価値あり!

 

【SHOP INFORMATION】
FIORANO
住所:茨城県坂東市猫実1452-1/電話:0297-39-2416/営業時間:10:00-19:00/定休日:水曜日
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Text:中本健二/Photo:前田恵介/カー・マガジン463号(2017年1月号)より転載

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