ミニ・クーパーD クロスオーバー vs フォルクスワーゲン・ティグアン・ハイライン、最新コンパクトSUVの性能を試す!【清水和夫のDST】#80-1/4

ゴーカートのようにダイレクトでスポーティに走れるのがミニのDNA

一方、ゴーカートのようにダイレクトでスポーティに走れるのが、ミニのDNAだ。兄貴分のBMW X3のように走りとSUVを両立するモデルではないだろうか。
今回テストしたミニ・クロスオーバーは、2Lディーゼルエンジンを積み、ギアボックスにトルコンATを組み合わせる。低速トルクの大きさとトルク切れが少ないATはFRや4WDなら文句はないが、59%というフロント荷重では十分なトラクションが得られない。パワートレインはトルク伝達のレスポンスにこそ優れてはいるが、FFでは330Nmのトルクを受け持つのは無理だった。
ハンドリングはミニらしくスポーティだ。だが、レーンチェンジするとバネ上のボディのロールがやや気になる。ふわっとしたサスペンションに、ダイレクト感のあるステアリングフィールはちょっと似合わないと思った。
最終的にはDSCが作動するので大きな問題とはならないが、もし私がミニ・クロスオーバーのディーゼルを買うなら、迷わず4WDをチョイスするだろう。FFなら絶対にガソリンだ。駆動方式とエンジンの相性は重要なのだ。

リポート:清水和夫/K.Shimizu フォト:篠原晃一/K.Shinohara ル・ボラン 2017年6月号より転載

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