市販バージョンもアウトプットは600㎰/1000Nm

ボルボ傘下のポールスターによる初の市販車、「ポールスター1」のテスト車両がカメラに捉えられた。ポールスターは、ボルボから独立した電動高性能車ブランド。先のジュネーブ・ショーでもピュアEVの「ポールスター2」を公開していたが、2013年に「ボルボ・コンセプトクーペ」として初公開、’17年に「ポールスター1」へと進化したこちらは高性能なPHVだ。

その骨格はボルボの新世代プラットフォーム「SPA」（スケーラブル・プロダクト・アーキテクチャー）を採用しているが、約50％はポールスターの独自設計という。スウェーデンの氷上で高速テストをする開発車両はカーボンファイバー製フロントバンパーを装着、エアインテーク形状は市販型専用デザインとなっていた。一方、雪の巻き上げではっきりと確認はできないがテールライトはコンセプトモデルから変わっていないようだ。また、バンパーだけでなく外装はルーフをはじめカーボンファイバーが多用され、軽量化によるパフォーマンス向上が図られている。

公表されているPHVパワートレインは、2L直列4気筒ガソリンエンジン＋電気モーターの組み合わせでシステム全体の最高出力が600ps、最大トルクは1000Nmを発揮。EVモード時の航続距離は150kmとされている。このスペックはコンセプトカーのものだが、市販バージョンでディチューンされなければボルボグループ最速のスーパーPHVとなるはずだ。

開発には、すでに7億5200万ドル（約830億円）が費やされているというこのクルマ。生産開始は2019年のなかばとされており、販売価格は米国で155,000ドル（約1700万円）だという。その公称パフォーマンスに相応しく、価格も市販PHVとしてはスーパー級だ。