ディスプレイに死角部分を投影【コンチネンタル】透視型Aピラーを開発

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ドライバーの頭部の動きを検知

安全性向上やデザインによりAピラーが太くなり、コーナーや交差点で視界が妨げられることが増えたと感じている人も少なくないだろう。Aピラー自体の断面形状を工夫したり、小窓を設けたりして死角削減を図ってはいるが、抜本的な対策にはなっていないのが現状だ。

いっそのこと透明なAピラーが開発されれば……と思うこともあるが、それに近い技術を自動車サプライヤー最大手のコンチネンタルが発表した。「バーチャルAピラー」と名付けられたこの技術は、ボディ外側に置かれたサラウンドビューカメラで写した死角部分の画像をピラー内側のOLEDディスプレイに表示するもので、まるでAピラーを透視したかのように外の状況をドライバーが視認できるという。

 

ポイントはドライバーの頭の動きをステアリングホイールに置かれたインテリアカメラで追跡し、違和感なく死角の映像を視認できるようにしたところで、このヘッドトラッキング技術が高い安全性につながるとしている。最近はAピラー内側にカーテンエアバッグが収納されていることが多く、事故時にその展開を妨げないディスプレイ素材の選択や配置を考える必要があるが、実用化されれば死角削減にかなり効果が期待できる。現時点では参考画像が公表されているだけだが、試作モデルがどのタイミングで公開されるのか、期待しながら待つとしよう。

ル・ボラン 2019年1月号より転載

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