【海外試乗】フェラーリ最強のハンドリングマシンだ! フェラーリ 488 ピスタ

サーキットの試乗では、クイックかつ正確なハンドリングとフルブレーキング時の、極めて高いスタビリティ性能を味わうことができた。

まずは一般道へと走り出す。前述のとおり、車名に“サーキット”がつくゆえ、さぞかしハードな乗り心地なのだろうと恐る恐る身構えていたのだが、それが意外なほど快適。確かに路面の凹凸は多少拾うものの、不快な突き上げは皆無で拍子抜けしてしまうほどだ。昨今のスーパースポーツは、昔に比べると驚くほど乗り心地がいいモデルが増えてきているが、これなら日常使いでも全く問題ないレベル。かなりの段差を通過する際にも、フロアには「コツン」くらいの衝撃しか伝わってこない。冒頭で述べた通り、そのネーミングにはいい意味で裏切られた感じだ。

オプションのカーボンリムホイールは、従来のアルミ鍛造製より20%軽量化。タイヤ
はミシュランとの専用開発となるパイロット・スポーツカップ2が組み合わされる。

マラネロ周辺の一般道の制限速度は、50km/hや70km/h、あるいは90km/hとされているから、それほど飛ばすことはできないが、前走車がいないところを見計らって、試しにアクセルを深く踏み込んでみると、488ピスタは蹴とばされるような感覚とともに、一気に鋭い加速を披露してくれる。それもそのはず、0→100km/h加速2.85秒というポテンシャルを持ち合わせているのだから、慌ててアクセルを緩めないとすぐに制限速度をオーバーしてしまいそうだ。

 

ル・ボラン 2018年8月号

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