今回はロンドンの建築事務所が協力
MINIは今年、ミラノで開催される「ミラノサローネ国際家具見本市」において、ロンドンの建築事務所「スタジオママ」との協力による「MINI LIVING-BUILT BY ALL構築」と題したインスタレーションを公開する。
この生活についてのコンセプトは、居住者と建築家との緊密な連携を可能にし、各個人の要求に対応するための優れた方法を提案するもの。具体的には、都市部における生活空間の欠乏と限りある資源という問題に対して、建築がいかにして創造的な対応ができるのかを示すもので、ミラノサローネにおいてMINIが創造するインスタレーションとしては3回目になる。
今回の「MINI LIVING BUILT BY ALL-構築」とは、「MINI LIVING」の根底にあるテーマ、たとえば「小さな空間の創造的利用」という考え方をさらに拡張。参加を促すことを原則としている。
ここで参加する対象とは人間であり、個人のニーズであり、各人のアイディアだが、これら「参加する」という行為自体が中心的な役割を担うものである。
「MINI LIVING」クリエイティブ・リードを勤めるオーク・ハウザーは、このインスタレーションに取り組む背景について、以下のように説明している。
「現在の市場に多く存在する標準化された住宅では、個人のニーズを満たす能力に限界があります。私たちの取り組んだインスタレーション『MINI LIVING – BUILT BY ALL(構築)』は、人々にクリエイターとして積極的に関わることを促し、デザイン・プロセスの中心へと引き戻します。私たちは、生活空間の質とは、居住者が自宅でどの程度実感できるかによって決まると考えています」
インスタレーションとは別に、MINIはもうひとつの体験エリア「MINIアイデア生活工房」も設けている。これは来場者の将来的な居住空間のビジョンを模型にして作成、4つの居住空間コンセプトのほか共用キッチンや屋外ジムなどの公共エリアを展示している。これらはすべて自己完結型の極小区画を生み出し、都市建築の未来にとっては建物内の何もない部屋でさえ活用できるということを示している。
ちなみに「MINI LIVING」とは、将来の都市生活のための創造的な建築手法を考案するためにMINIが2016年に導入したイニシアチブ。ミラノでは過去に「MINI LIVING – 呼吸」、「MINI LIVING – 干渉する」といったインスタレーションを発表している。今回のインスタレーションは、Via Tortonaで開催される「ミラノサローネ」で、2018年4月17日~22日まで公開される。