【YANASE presents】「この道、この旅。」~長崎県 生月島サンセットウェイ編

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美しい国を、愛しいクルマで

in Collaboration with ヤナセ

 

FILE.13 長崎県 生月島サンセットウェイ 編(生月農免農道)

全国のヤナセから試乗車を借り、ドライブに出かける本企画。今回は、長崎県の北西部に位置する生月島のサンセットウェイを訪れた。ここは北欧? はたまたイギリス? と心が躍る絶景のシーサイドラインは、実際にクルマのCMロケ地として使用されたことも数回。そして、寄り道スポットが充実しているのも今回の旅の醍醐味。長崎の歴史を肌で感じながら、のんびり走れるドライブコースをお届けしよう。

 

▲かつては平戸島の薄香港や平戸口桟橋か らフェリーで生月島に渡っていたが、’91年に 平戸島と生月島を結ぶ生月大橋が開通。長崎県のヘソ、佐世保を起点にすれば方々へのアクセスもスムーズ。波佐見・有田まで西九州自動車道で約30分、長崎市街まで長崎自動車道で約1時間30分。

最後に現れる極上の道と贅沢な時間

「いきつきしま」と読む、長崎県北西部に位置するこの島は、かつての隋や唐への朝貢使が、船上から島が見えてくると無事の帰国に”ほっとひと息“ついたことを名の由来とするが、今回の目的地は西側を走るシーサイドライン。

ヤナセ佐世保支店から北上するのが本来のルートだが、東へひた走り、陶磁器の町、波佐見(はさみ)での寄り道からスタート。

 

▲緩やかなカーブが続く川内峠はドライブスポットとしても人気。写真は1月中旬頃だが、夏には青々とした草原が広がり、秋にはススキが一面を覆う。走り抜ければ15分ほどの峠だが、眺望のよいポイントには駐車場もあるので、ひと休みするのにはもってこいの場所だ。

佐賀県の有田焼は徳川御三家にも献上されていた日本を代表する陶磁器だが、隣接する長崎県波佐見町を産地とする波佐見焼も、江戸期から庶民に愛用されてきた食器。お隣さん同士で焼かれる2つの陶磁器の繋がは密接で、窯元を共有する関係にあったが、時は流れ2000年代になると産地表記が厳密化。そう、ほんの18年ほど前に歴史ある波佐見焼は、有田焼との明確な差別化を求められたのだ。

 

▲江戸期から大衆向けの陶磁器として親しまれてきた波佐見焼。丈夫でモダンな絵付けから、最近はカフェや料亭からの注文も多いそう。

しかし西洋文化や様々な禁制と隣り合わせだった長崎県は、脈々と生きづく柔軟さでこれに対応。モダンな方向転換で波佐見焼は、いままさに大ヒット中だ。

波佐見は窯元が点在するため、クルマでのアプローチがベター。また登り窯で焼き上げるので、曲がりくねった坂道や幅の狭い道も多いが、今回の試乗車であるCLAは、メルセデス伝統の取り回しのよさを備え、コンパクトなボディでスムーズな移動をサポートしてくれた。

 

▲「オランダ坂」など、長崎市内には急な坂道が点在する。風情のある道も多く、徒歩で散策する人も多く見受けられる。

「最近は自分の食器を選ぶ男性リピーターも多いんですよ」

ある窯元の職人さんが、こう話してくれたが、人気の瑠璃色の酒器を土産に買って帰り、日本酒をぐいっと飲めば……それは至福だろう。このあたりは酒蔵も多く、さらなる寄り道も楽しめそうだ。

 

▲平戸ザビエル記念教会脇の坂道を下れば、光明寺、瑞雲寺をバックに教会を撮影できるポイントがある。

いきなりのコースアウトだが、これもドライブの醍醐味。もと来た方向へ1時間ほど走り平戸島に上陸。教会と寺院が共存し、ヨーロッパ風の建築物が佇む街並みは、どこか落ち着きを払っている。大げさに観光化されることもなく、かといって閉鎖的でもない。これが日本で初めてキリスト教が布教された平戸島ならでは懐の深さなのかもしれない。穏やかに観光を楽しめる町だ。

平戸の町外れから国道383号を通り、隠れたドライビングスポットの川内峠を抜け、長崎県道42号で生月島へ上陸。

 

▲生月大橋が完成する27年前まで、定期船でしか渡れなかった生月島。生月島町側には道の駅もあり、小休憩にちょうどいい。

ストレートと緩いカーブを駆け抜け島の西側に辿り着くと壮大な景色がお出迎えしてくれるが、これはまだまだ序盤戦。道は一度林の中へ入るが再び開けると、東シナ海と断崖に挟まれたシーサイドラインへと変貌する。

「ここはホントに日本!?」そんな興奮に高揚させられると、極上のドライブステージが最北端まで待ち受けているのだった。

 

撮影:郡 大二郎

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