ペーパークラフトのクルマと聞いたところで、多くの人は「子どもの遊び???」くらいにしか考えないのではないだろうか?それは大きな間違いだ。今回ご紹介するKG Craftの作品は、クルマ好きなら作ってみたい、そして飾っておきたい……と思わせる、独特の温かさに満ちている。覚えている方もいらっしゃるかもしれないが、過去に弊社が刊行した「BMWコンプリート Vol.60」の別冊付録「BMW Z4 GT3」のペーパークラフトも、実は今回ご紹介するKG Craftに制作をお願いしたものだ。
アナログ機械の暖かみを絶妙に表現
KG Craft を主宰するのは梶原三喜男さん。1996年にグラフィックデザイナーとして独立。デザインを手がける傍ら、紙の魅力に引かれペーパークラフトの制作を始める。WEBコンテンツを中心に、キャノンクリエイティブパークの乗物精密モデル、「ホンダN-ONE」「日産フェアレディZニスモ」「ホンダS600」「ホンダ・モンキー」等の制作を担当した、この道のエキスパートだ。なおKG Craftは「フォード・モデルT」や「マーサー」といったクラシックカーから、F1マシンやタイトル画像として掲載した「アルファロメオ・ジュリア」といった趣味性の高いクルマまで、さまざまなクルマをペーパークラフト化している。
例えば「フォード・モデルT 1913年」は、かわいいレトロ感に魅せられペーパークラフト化したという作品だ。ペーパークラフト化にあたっては、細部のディテールと素材にこだわったというこのモデル。完成までに6ヶ月を要した力作だ。
「アルファロメオ・ジュリア1300 GTA」は、クラフトコンテンツの企画・制作などを行う「アップリフト」より商品化されている。KG Craft独特の温かみを感じさせるフォルムをより強く感じられるマーメイド紙を採用しており、一層の手作り感と柔らかなフォルムを存分に楽しめる仕様だ。キット内容はA4展開図×14枚(マーメイド紙8枚、上質紙6枚)のほか、A5窓用黒フィルムが1枚、フィルム型紙用台紙A4が1枚、それに組立説明書。サイズは12分の1スケールと、なかなかの迫力だ(全長×全幅×全高=34×15×12cm)。なお、ガラスを黒フィルムで表現しているのは、初心者には難しい内装部分を省力するため。タイヤなどの細部はしっかり表現しつつ、初心者にも優しいキットに仕上げられているのだ。さすが!
「まだまだペーパークラフト化してみたいクルマがたくさんあります」という梶原さん。KG Craftの今後の活動に注目して行きたい。
参考:KG Craft World http://kj-graphic.com/page/modelart.html
写真提供:アップリフト http://www.uplift.jp/products/uplift-models/giulia.php
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Text:Reggy KAWASHIMA Photo:KG CRAFT / UPLIFT
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