ホンダUSAがこのN-ONEのご先祖様をレストアしたら…どうなった?

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感じるのはアメリカ人のホンダ愛

 

 米国で放送されていた「シリアル・ワン」なる全12回のドキュメンタリー番組が、10月18日に最終回を迎えた。これは1967年に製造された「ホンダN600」のシリアルナンバー1000001、つまり第1号車=シリアル・ワンをフルレストア、その経緯を追っていくというもの。なお、ホンダN600は同社初の軽自動車である「N360」の輸出仕様のこと。排気量を360ccから600ccにアップした、パワフルなエンジンを搭載していた。ちなみに現在販売されている軽自動車「N-ONE(エヌワン)」のデザインは、このN360をモチーフとしている。

 

Honda Reveals Fully Restored “Serial One” as Painstaking Six

 

 最後のエピソードでは、ドアを組み付ける最後のボルトを締めてルーフへのサインが行なわれ、ルーフライナーを装着して完成したところでエンジンを始動する様子を放送。完全に復元された姿が公開されたシリアル・ワンは、米カリフォルニア州のロングビーチで開催されたジャパニーズ・クラシックカー・ショーに出展された。

 

Restoration of Honda's Serial One

 

 ホンダでソーシャル・メディア・マネージャーを務めるアリシア・ジョーンズ氏は、「シリアル・ワンが完璧にレストアされるまでの道のりを視聴者のみなさんと共有することで、ホンダがN600第1号車に対してどれだけ丁寧に作業したかをご覧になっていただけたと思います。そのプロセスをエンスージアストやホンダ・ファンと分かち合えたことが、この番組のすべてです」とコメントし、無事に完成させてショーへの出展にこぎ着けることができた喜びを表した。

 

 

 N600はすでにオートバイで成功を収めていたホンダが米国での自動車販売に進出すべく、1969年に投入されたモデル。当時フルサイズと呼ばれた米国車が全長225インチ(約5.7m)、車重は現在のNSXの2倍ほどもあったのに対し、N600は122インチ(約3.1m)と半分ほどしかない超コンパクトカー。そのサイズを生かした俊敏な走りと9000rpmまで回るアルミ製のエンジンで81mph(約130km/h)の最高速度を実現した動力性能、そして高い品質と信頼性で、今日の米国におけるホンダの評価の礎となったモデルである。

 

 

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