なぜグリルの穴は7つなの? 意外と知らない自動車メーカーの歴史【ジープ編】

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7大陸、7つの海、7不思議……!?

 

 丸いヘッドライト、縦にスロットが刻まれたグリル、台形型のホイールアーチ、垂直に立ち上がったフロントガラス、外ヒンジのボンネットは、誕生以来75年、ジープが受け継いできたデザイン要素。でも、フロントグリルのスロットは、なぜ7本に決められたのだろうか。

 

1945年 CJ-2A

1945年 CJ-2A

 

 ジープが7スロットを採用したのは、1945年のCJ-2Aモデルから。第2次世界大戦が終結し、民間利用を目的に開発されたこのモデル以前の軍用車時代は、8本から13本の間でモデルごとにさまざまだったという。けれど民間用車両として開発されたCJ-2Aは、法規上、それ以前の軍用モデルよりもヘッドライトを大きくする必要があった。そのためグリルの幅が小さくされることになり、スロットの数が減らされたというのが7スロット誕生のきっかけなのだそうだ。

 

1950年 Willys M381950年 Willys M38

 

1966年 Jeepster1966年 Jeepster

 

1973年 CJ-51973年 CJ-5

 

1986年 Wrangler1986年 Wrangler

 

1997年 Wrangler1997年 Wrangler

 

 

  “7”という数字の由来には、世界の7不思議、7大陸で活躍した最初のモデル、7つの海、7つの最高峰、7本の英知の石柱、虹の7色、7つの方向(前/後/左/右/手前/奥/中央)などといった意味があるというまことしやかな言い伝えもあるが、それらは根拠のある話ではないとのこと。

 

1944年のJeep MBのグリルは9スロット

1944年のJeep MBのグリルは9スロット

 

 「道なき道を行くクルマ」というイメージとともにロマンを感じさせるモデルではあるが、ジープを象徴する7スロットの由来には、実は夢もロマンもなかった(?)というお話でした。

 

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