ハイブリッド仕様なら日本でのニーズも？

　どうやら「メルセデス-マイバッハ」ブランドにＥクラスベースのモデルが導入される模様で、このスクープ写真は量産試作レベルに近いテスト車両を捕らえたもの。このＥクラスや競合するBMW５シリーズには先代モデル以降、中国専用車として製造されているストレッチ(LWB）モデルが存在するが、これらは中国ビジネス界の事情により、高級官僚やレッドチップ系企業幹部が乗る第一自動車（FAW）製の紅旗各モデルや、より上級なSクラス、７シリーズなどのサイズや車格への配慮として、「やや控えめ」という立ち位置で人気を集めてきた。

　マイバッハブランドはこの市場にもう一歩踏み込んだ攻めの戦略、「ミドルサイズのリムジンながらより上級な仕立て」という新路線を打ち立てようというわけだ。そしてもはや中国専用とはせず、扱いやすいサイズのリムジンとして市場拡大を図ろうという目論見なのだろう。

　試作車の完成度が高いのでデビューは近そう。日本市場に投入されるかは不明だが、個人的には小山の如きフルサイズ・リムジンより、このＥクラスベースのマイバッハの方が実用的だと思う。また、高度に標準化されたプラットフォームだから、日本の社用車として重要なハイブリッド化も容易なはずだ。