プラグインハイブリッドとディーゼルも追って登場
2月9日、メルセデス・ベンツ日本が新型車「メルセデス・ベンツ GLC」を発表、同日発売した。ニューモデルのGLCはメルセデス・ベンツGLKの後継モデルで、車名は同ブランドのSUVモデルを表す「GL」と車格を表す「C」の組み合わせから来ている。
GLKの「K」はドイツ語で「短い」を意味する「Kurz」が由来だそうだが、GLCのボディサイズは全長4660×全幅1890×全高1645mmで、GLKの最終型比で全長は110mmも伸びた。なお、全幅は50mm広く、全高は25mm低い。全体のシルエットはGLKよりも一見してわかるとおり流麗で、実際、空気抵抗係数はGLKの0.34からSUVでトップクラスの0.31に改善されている。
ボディサイズの拡大によって室内空間も広くなった。特に後席レッグルームは57mmも拡大されており、前後シート間が34mm広げられたおかげで乗降性も改善した。インテリアデザインはGLCの名前どおり、基本的にCクラスと共通だ。8.4インチのワイドディスプレイが全モデルに標準装備され、COMANDシステムにはコントローラーに加えてタッチパッドも採用された。
その名称から予想されるとおり、GLCはCクラスと同じMRAプラットフォームを採用している。そのためメカニズム的にはCクラスとの共通点が非常に多い。搭載するエンジンもそのひとつで、日本では当面のあいだ、唯一の選択肢となる2.0リッター直4BlueDIRECTガソリンターボは、211ps(155kW)/350NmでC250用と同スペックだ。ただしトランスミッションは最新で、トルクコンバーター式9速ATの「9Gトロニック」を組み合わせる。これによりJC08モード燃費は13.4km/Lとなり、3.5リッターV6を積んでいたGLKの370Nmから最大トルクは350Nmへとわずかに低下しているものの、燃費は約15%の向上を果たした。
サスペンションもまた、フロントが4リンク式、リアがマルチリンク式でCクラスと共通だ。走行状況に応じてダンパー内のオイル流量を変化させ、減衰力を調整するセレクティブダンピングシステムを備えた「アジリティコントロールサスペンション」を採用している。駆動方式は4WDのみで、エンジントルクは前輪に33%、後輪に67%が配分される。
運転支援デバイスもCクラスと同等の装備が与えられた。追従型クルーズコントロールの「ディストロニック・プラス(ステアリングアシスト付)」や飛び出し検知機能付きブレーキアシストの「BASプラス」、車線逸脱を警告して車線内に戻そうとする「アクティブレーンキーピングアシスト」などからなる「レーダーセーフティパッケージ」や、ハイビームを自動制御する「アダプティブハイビームアシスト・プラス」が全モデルに標準装備となっている。
価格はGLC 250 4MATICが628万円、GLC 250 4MATIC Sportsが678万円、GLC 250 4MATIC Sports(本革仕様)が745万円。GLKは構造上の都合から左ハンドルのみだったが、GLCは右ハンドルも設定可能となっており、日本仕様は右ハンドルのみが導入される。
また、GLC日本発売を記念して好例の「Edition 1」も発売。トップレンジのGLC 250 4MATIC Sports(本革仕様)をベースにダイヤモンドホワイト外装やチタニウムグレイペイントの専用20インチホイール、designoナッパレザーシートなどを特別装備し、250台限定で796万円だ。
スペックなど、より詳しい情報はこちら