乗る度に自然とｓｍｉｌｅ溢れるルノー６・・・。 きっと新しい日常を、新しい価値を見つけられる気がするのです・・・。

１９７４（昭和４９）年式　ルノー６ＴＬ！中身はほぼ４（キャトル）なのに、こんなにもゴージャスな雰囲気の希少な６（シス）！たった２の差なのに、まったり度は１００倍（アウトレーヴ比？！）なのですぅ〜！

『んっ？角目の６って日本では珍しくない？』って思った貴方は相当なルノー通！そうなんです！日本の排ガス試験の都合で実質的に国内登録できる角目は１９７３年６月〜１９７４年式のみ！

この角度からだと、ルノー４と言うよりルノー１６のイメージが強い印象です。乗り心地も４の「ユラユラ」より１６の「タワ〜ンタワ〜ン」に近い感じ！

以前の丸目モデルのちょっと厳つい感じが無くなり、こんなにシンプルでカワイイ顔に！子猫のように、大きな目なのに視線が定まらない感じ（解るかな？）がカワイイっちゅ〜の！

パンタグラフ？！（笑）

塗装は一見キレイに見えますが、かなり劣化していて、ほぼツヤの無い状態。ガンバって磨こうかと思いましたが、塗装層が限界なのでそのままです。「味」って言えなくもないですが・・・。

おまけに、ボンネットの先端が少し歪んでます。う〜ん、やはり板金塗装すべきなのか・・・。

一番劣化が目立つのはこのルーフ塗装でしょうか。過去の磨きで塗装が薄くなった箇所もちらほら・・・。

もちろん再塗装すればキレイになるのですが、ある意味フランス日常車の正しい姿なので・・・どうされるかは、新オーナー様の判断におまかせします。

エンジン、ミッション、サスペンションもほぼ４と同じという事は・・・。

やっぱり左右でホイールベースが違う〜！「えっ、大丈夫なの？」って思った貴方へご参考までに皆さんのご感想を・・・乗る前→『これでいいのかルノー？』乗った後→『これがいいのだルノー！』

コレどっかで見たことあると思ったら、ルノー１６と同じドアハンドルではないですかぁ〜！この６って、やはり４の上級版と言うより、１６の廉価版という方が正しそうですね。

それでは、日本人がほとんど見た事の無いインテリアのご紹介です！どうぞ〜。

キャトルに比べて、圧倒的に乗用車感あるインテリア！ちゃんとダッシュパネルやグローブボックスがあるぅ〜！（笑）

シートはオリジナル生地が案の定ボロボロでしたので、こんなナチュラルイメージの汎用シートカバーを被せました！６のシンプルで素朴な感じにもピッタリかと。

ちなみにフロントシートの間にある、このクリップのお化けみたいなのは・・・。

シートベルトアンカー！ここにカチッとシートベルトをはめます。確かにこれで十分！

もちろんリアシートにも同様のカバーを取り付け！室内が明るく自然の中に居るような雰囲気になりました！

うわぁ〜いい眺め！クルマのダッシュパネルと言うより、アンティーク家具のような趣を感じます！シートカバーもナチュラル柄で正解だったぁ〜！

シンプルこの上ない運転席周りですが、キャトルに比べればチョ〜豪華？！この時代の大衆車だけが持つ、アンティークな雰囲気と、機能美が凝縮された美しさを感じます。

メーターパネル左端と同じ角度に設置されたスイッチ類・・・シンプルながらも気持ち良さを感じるのは、こういう細かなところかと。

たったこれだけの構造ですが、吹き出し口の開閉、風量調整がレバーひとつで操作できます。高機能だけどゴチャゴチャ操作の現代車が敵わない部分だと思います。

ブラウン内装にピッタリの薄いブラウンのパネルがいい味出してますねぇ。そしてシフトレバーはキャトル同様、ハンドル右横から生えてるタイプ。足元は広いし、慣れると操作は楽だし、いい事づくめ！

実家にある古い茶だんすのような趣のグローブボックス（苦笑）昭和レトロなＣＤデッキと相まっていい雰囲気〜！

今や欠かせない増設シガーソケット、ＥＴＣも設置済！古いクルマでもこれらは必要ですからね。

フロントドアの内張りです。小破れありますが、この時代、ステッチ模様の入ったビニールレザーは、中・上級車の証！まぁ、そもそもドアハンドル、ウインドウハンドルがある時点でキャトルには勝利？！してるかと。

旧車の一番の敵はサビ！この個体、さびやすいサイドシルもご覧の通り！これは安心ですね。

そして、最もサビやすい箇所と言えばこのドア下。ガラスから雨水が伝って内部に侵入してしまうので、うまく排出出来ないとあっという間にサビてしまいますが、この個体はこの通り！ひどいサビはありません！

リアドア内張りです。この内張、以前は日に当たって色褪せがひどい状態でしたが、約２年半前に弊社ですべての内張を塗装したので、かなりキレイになりました・・・ちなみに革製のドアハンドルはルノー１０と同じ。

おっと、この時代の上級車の証、後席用の灰皿も装備！やっぱ、６って上級車なんだぁ・・・っていうか、こういうところで高級感を出すしかなかったとも言えるかと（苦笑）

白いパンチングビニールレザーの天張りは薄い汚れはもちろんありますが、酷い破れも無く良い状態かと。また旧車独特の臭いはありますが、タバコやペットの嫌な臭いはありません！

そうそう、やっぱりフランス車はイエローバルブが似合いますねぇ〜、ヘッドライト本体は約２年半前に新品交換済。周りのトリムもまだ真新しい印象です。

リアレンズもこの右側だけ端っこが欠けていたので、同じく２年半ほど前に新品交換済。左右セットで入手したので使っていない左側レンズはトランクに予備部品として積んであります。

タイヤも２年半前に新品交換し、その後走行約５，０００ｋｍほど。ホイールはご覧の鉄ッチンホイールにキャップが付きます。これ１６と同じヤツですね・・・ってことは。

そう、中央がルノーのロゴのように菱形にプレスされた形状なのです！ったくこういうところがたまりません。

タイヤサイズは１４５／８０Ｒ１３。軽自動車で使われるサイズなで、各メーカーから多種多様なものが安価で販売されています。旧車でありがちな「履けるタイヤサイズが無い問題」はありませんので安心です。

残溝は７分山というところでしょうか。まだまだ柔らかさもありますし、当分交換の必要はなさそうですね。

さすが、実用主義のフランス車！というところでしょうか。そのボディ形状のおかげもあって、ラゲッジルームはご覧の通りの広さ！

十分に広いラゲッジスペースですが、後席背面部をたためばこれだけのスペースに！画像は無いのですが、さらにもう一段、後席座面を前に起こせますので、広大でフラットな空間になります。

ご覧の予備部品が付属します。

それから、この個体の気になる点のひとつ。リアハッチのキャッチがこの通り割れていて、現在ロックは効かない状態です。ハッチの重さと構造上、走行中に開くことはないですが・・・。

キャトルオーナーさんなら見慣れたエンジンルーム！キャトルと同型エンジンですが、キャブの変更で最大出力４７ＰＳ／５５００ｒｐｍ、最大トルク７．９ｋｇ・ｍ／３０００ｒｐｍと大幅にパワーアップ！

約３年ほど前に、全油脂類、全ベルト類、全ブーツ類、プラグ、プラグコード、デスビキャップ＆ローター、フューエルポンプ、フューエルフィルター、センダユニット、Ｆブレーキパッド等々、他多数交換整備済。

エンジン下面。オイルにじみで湿った感じはありますがポタポタ漏れるような状態ではありませんので許容範囲ではないかと・・・酷いサビが無いのはお判りいただけると思います。

リア下面。錆止め（チッピング）塗装済なので、ご安心いただけるかと・・・。

あちこちに劣化はあるものの、安心安定のキャトルをベースに、当時のフラッグシップ、１６のラグジュアリーを融合させた６・・・悪いわけがないのです！

同じフランス車でもシトロエンのハイドロ車とは違い、いわばオーソドックスなバネサスだけで、これを成立させているんですからねぇ、やはり歴史と伝統が成せる技なのでしょう・・・。

『でも、中身キャトルなんだから、乗った感じもキャトルと同じでしょ？』って思っている方へ・・・是非お乗りになってください。そしてその違いの大きさに驚くはず！

キャトルが「小舟」だとすれば、さしずめ、このシスは「大舟」！文字通り大舟に乗ったかのような、ゆったりとした安心感に包まれるのです！

突然ですが♪Ｓｍｉｌｅ　ｔｈｏｕｇｈ　ｙｏｕｒ　ｈｅａｒｔ　ｉｓ　ａｃｈｉｎｇ（微笑んでごらん心が痛くても）〜♪と謳われる、あのチャップリン作曲の名曲「Ｓｍｉｌｅ」・・・。

コロナ禍以降、私達の日常は大きく変わり、当たり前が当たり前で無かったことに気付かされ、苦悩する日々・・・。

でも日常って、否が応でも向こうからやって来るんだから、受けて立つしかないわけだし・・・。

こんな時こそ、心の拠り所となる何かが大切だと思うのです・・・それは素の自分に戻れて、安らげて、そして何より、そこから前へ進むことが出来る勇気をもらえるもの・・・。

♪Ｙｏｕ’ｌｌ　ｆｉｎｄ　ｔｈａｔ　ｌｉｆｅ　ｉｓ　ｓｔｉｌｌ　ｗｏｒｔｈｗｈｉｌｅ，　ｉｆ　ｙｏｕ　ｊｕｓｔ　ｓｍｉｌｅ（君の人生には価値があるって分かる筈さ。君が微笑んでいれば）♪

乗る度に自然とｓｍｉｌｅ溢れるルノー６・・・きっと新しい日常を、新しい価値を見つけられる気がするのです・・・。