「ブリザック」はブリヂストンを代表するプレミアムスタッドレスタイヤ。その11代目となるVRX3は、従来モデルより氷上性能が大幅に向上。果たしてどんな仕上がりになっているのだろうか。
ユーザー期待の氷上性能で高い信頼性を発揮
ブリヂストンのスタッドレスタイヤでは主力モデルとなるブリザックVRX3は、1988年に投入された初代以来11代目となる。市場認知度は95%に達し、北海道と東北主要5都市での装着率は2023年連続でナンバー1となっている。
ブリザック史上“断トツ性能”を誇るVRX3は、ユーザーが重視する氷上性能が大幅に向上。実際に、特設の氷上コースでアウディQ5に装着したところブレーキングで満足度が高い制動力が引き出しやすいことが確かめられた。
スケートリンクではホームページでアピールしている「氷上性能120%到達」が実感できた。制動距離が短いだけではなく旋回も含め限界の奥行きが深いだけに安心できる。
ABSを作動させることなく、ペダルの踏み加減で減速度合いの調整が可能。ABSを万一の際の機能として温存できる。先代のVRX2(継続販売中)に対してABSを作動させた場合の氷上ブレーキ性能が20%向上という発表データも大げさではなさそうだ。
コーナリングでもトレッドが氷上をつかむ実感があり、ステアリングの手応えによりその領域が維持されていることもわかる。あえて速度を上げ狙った走行ラインを外しそうになっても、ステアリングの切り増しによる対応で事なきを得る。ブレーキングにしろコーナリングにしろ、現実の場面でもこうした信頼感は見逃せない。
さらに、状態が圧雪からシャーベットや凍結に変化する路面を走る機会もあった。コーナリング中に圧雪から凍結へとより滑りやすい路面になっても、常識的な速域であれば挙動が急変することはない。凍結路面ではグリップ性能を保ってくれそうな、限界に至るまでの奥行きの深さを感じる。
ブリヂストン・ブリザックVRX3/VRX3を支える主要技術として接地面に生成される楕円形の気泡が滑りの原因となる水膜を除去するフレキシブル発泡ゴムを採用。溝内の水流を制御して接地面への水の侵入を抑制する新トレッドパターン採用の効果も高い。
しかも、路面が乾燥していても氷上を重視する余りトレッドが柔らかすぎて操縦性が損なわれるといった影響とも無縁でいられる。スタッドレスタイヤで気になりがちなノイズも、意識せずに済む。
また、スタッドレスタイヤは性能の経年劣化も気になる。だが、冬季4シーズン後でも性能が落ちにくいこともVRX3の魅力だ。
ブリヂストン・ブリザックVRX3
問い合わせ先=ブリヂストン TEL0120-392936 https://tire.bridgestone.co.jp/