ミッドセンチュリーのデザインを取り入れた、アメリカンなケース・スタディ・ハウス。【ガレージライフ】

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アメリカにいまだ残る、1950年代に建築されたミッドセンチュリーハウス。曲線美が特徴的で美しく、いまなお人気が多くの方に愛されている。

神奈川県・湘南地方。日本屈指のサーフポイントがあることから、波乗りを楽しむサーファーたちは海に入りやすいことから、湘南地区に定住地を求めることが多い。今回紹介するガレージハウスは「ラックスエステート」が開発した分譲地に3区画建築された、デザインにこだわったミッドセンチュリーハウスだ。設計をしたのは、戸建てから商業デザインまで、広く定評のある「OMG!!!」のNさんだ。

カリフォルニア州ロサンゼルスやサンフランシスコにて実証実験で建築されたケーススタディハウスをモチーフに、サーファーズハウスとして土地のサイズに合わせて設計デザインされたこれらの物件。曲線のラインを強調しながらも、天然の素材とカラーをミックスさせたバランスの良いデザインの外観が魅力だ。室内は明るい光を取り込み、開放感のある白い木目の天井、天然石の壁面など、木と石の素材が心地いいアメリカ西海岸風のスタイルになっている。

【写真14枚】まるでカリフォルニア! 米西海岸風ガレージハウス 

今回取材したガレージハウスはアメリカンサークルを中心に3棟のミッドセンチュリーデザインの建売住宅のうちの1棟。敷地面積207.54平米に木造2階建ての3LDK、ガレージといった物件で、敷地内にはクルマを停められるスペースが確保されている。

外観にはオレンジのアクセントとなるパネルと木目の壁面の玄関のほか、ガレージシャッターの横にはサーファーたちにはうれしいシャワーが用意されている。海から帰ってきたときに、サーフボードやウエットスーツの汚れを落とすことができるほか、ペットの汚れも洗浄することも可能。もちろん、ガレージの前でクルマの洗浄も可能だ。

ガレージに設置された「日本ドア」製電動のシャッターを開けると、13平米のガレージ。取材時には全長4,155mの「ゴルフ4」を入れてみたが、ガレージの後方にはまだスペースがあり、利便性の高いガレージとなっている。ガレージからシャッターを開閉せずに内側のドアから1階にアクセスできるのも、ガレージハウスならではといえる。

1階には7.1畳のベッドルーム、5畳のベッドルームを設定。階段を上がって2階にアクセスすると、天井が高くて開放感のある、20畳のリビングダイニングが目の前に広がっている。壁面で仕切られていない大きなリビングは、ミッドセンチュリー時代に普及したデザインでもある。

天井にはヒノキ材、床面にはカバ材が採用され、壁面には天然石が使われているなどデザイン性に富んでいる空間となっている。木目の美しいヴィンテージ家具と合わせることで、カリフォルニアを彷彿させる空間となっている。また大きなバルコニーがあるので、ダイニングと併用してバルコニーでバーベキューなども楽しむことができる設計だ。

設計を担当した「OMG!!!」Nさんいわく「いかに現代の設備とレトロなミッドセンチュリーデザインを融合させるかがテーマでした」と語る。キッチンやユニットバスなどは現代の設備が入るため、ミックスさせることに特に気を遣っているという。また家具によっても大きく変わるので、ミッドセンチュリーのイメージを損なわないよう、ヴィンテージ家具を設置して見学しにきた方たちが想像できるようにしているそうだ。

最寄り駅はJR相模線の香川駅。駅から徒歩10分で近所にもスーパーもあるので、利便性が非常に高いガレージハウスだ。建築家に注文住宅とは異なるが、あらかじめテーマが決められたテーマが自分に合えば、好みのガレージのある生活を、手軽に楽しむことが可能といえる。購入、見学の希望は「ラックスエステート」まで。

◆Planning Data
 所在地 :神奈川県藤沢市
 敷地面積:207.54平米
 延床面積:110.54平米
 ガレージ面積:13平米
 構 造 :木造2階建て
 外装仕上げ:左官仕上げ
 内装仕上げ:クロス
 販売価格:6280万円
 設計:OMG!!! 株式会社都市環境建築意匠設計事務所一級建築士事務所
 東京都世田谷区玉川2-21-1 二子玉川ライズ・オフィス8F co-lab二子玉川
 https://ueadf.com/ 
 問い合わせ:ラックスエステート Phone:0466-54-0466
 神奈川県藤沢市藤沢101-6シティポート藤沢西原ビル3階
 http://www.lucks-e.com 

◆Comment from Builder:NAKAJIMA+Associates Nさん
1983年に創業した「ナカジマアソシエイツ」は、商業建築のほか戸建てなどの注文住宅を中心に街づくりを考えて設計、提案をさせていただいています。今回、設計を担当したNさんはカリフォルニア在住経験があることから、アメリカにおけるモダニズム・ポストモダニズム、そして現在のカリフォルニアスタイルなどを得意としていることから「ラックスエステート」さんからの依頼を受け、3物件を設計させていただきました。

『ガレージのある家 Vol.50』掲載

photo / Masatake ISHIKO(石河正武) text / Jun ISHIHARA(石原 淳)

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