クルマやバイクのメンテから家族とのくつろぎタイムまで、すべて「ガレージで楽しむ」生活。
ガレージハウスを建ててから10年以上の月日が流れていたTさんは、ガレージのある生活を楽しんではいたものの、ビルトインガレージのスペースでできることの限界を感じており、以前からさらに大きなガレージを欲していた。ある日隣接する土地が売りに出されたことをきっかけに、念願の別棟ガレージを作り上げることとなった。
この記事を読んでおられる方の多くは、これからガレージやガレージハウスを建てたいと考えている人だと思う。ガレージライフを送る記事を参考に、自身のスタイルに合うガレージを頭に思い浮かべていただいていることだろう。ただしガレージというのは作ることで終わりではなく、むしろガレージを持ってからがスタートとなることを私は知っている。
ここで紹介するTさんは、15年近く前にガレージハウスを建ててガレージライフを楽しんでいたのだが、さらなる充実を得るために、別棟ガレージを増築したという例だ。
【写真15枚】念願の別棟ガレージ完成! まさに大人の秘密基地。
「ガレージハウスを建ててから、クルマのメンテナンスを中心にガレージライフを楽しんでいました。リビング脇にレイアウトしたガレージだったので、クルマを眺めて楽しむということであれば最高なのですが、家の一角にガレージを設けるビルトインタイプの場合、スペース的に限りがあったため、作業効率を考えるともっと大きなガレージが欲しいと考えていたのです。そんな一昨年ほど前、以前から気になっていた隣接する土地が売りに出されたので、すぐに購入して別棟ガレージを建てる計画を始めました」
と施主のTさんは話す。
ビルトインガレージでの経験を活かしてよりよいガレージを構築。
ガレージ内には綺麗にレストレーションされたファーストカマロが収まるほか、ハーレーやカワサキの大型バイクなども置かれている。多くのストックパーツやメンテナンスツールも充実しており、エンジンを下ろすような重整備もご自身で行っているそうだ。
ガレージの奥には洗面所も用意されているので、母屋と行き来することなく篭ることもできるのもポイント。最深部に設けられたリビングスペースには、お子さん姉妹のダンスレッスンができるよう壁一面を鏡としているほか、その上にロフトスペースも設置した。”オトーサンだけのガレージ”、ではなく家族で楽しめるガレージとしていることが伝わってくる。
別棟ガレージが完成し快適なガレージライフが始まったTさん。これまで使用していたビルトインガレージはどうしたかというと、リビングルームへとリノベーションを行っていた。そもそもクルマを収めることができるガレージというのは家の中でも広いスペースを占めているものであり、そこをリビングにするのだからかなり広い空間が作れるのだ。
「今回のガレージは同郷であり、30年以上の仲である小鳥さんに建ててもらいました。アメ車仲間でもあり彼もガレージを持っているので、お互いのこれまでのガレージライフ経験を活かして、ガレージの設計を行っています。たとえばビルトインガレージの壁はクロにしていたのですが、メンテナンスを行う際暗いと感じていたので、作業性を高めるためにも今回のガレージでは白い壁にしています。フロアのペイントやフローリングの施工などは私が行い作る工程も楽しめました」
とTさん。
よく”家は3度建てなければ満足しない”などと耳にすることがあるが、ガレージも然りということかもしれない。
◆Planning Data
施 主:Tさん
家 族:ご夫婦、長女、次女
所在地:愛知県
竣 工:2019年8月
敷地面積:99.17平米(別棟ガレージ)
ガレージ部面積:56.281平米
構 造:木造在来工法
内装/外装仕上げ:ともにサイディング
愛 車:1968年式 シボレー・カマロ
1976年式 ハーレーダビッドソン・XLH1000
1977年式 カワサキ・KZ1000
設計・施工:株式会社立建 http://www.rikken-co.com/
名古屋市守山区八剣2丁目1509 052-798-1125
◆Owner’s check
・我が家のここがお気に入り
以前のビルトインガレージと比べ、余裕を持った空間にできたこと。
・ちょっと失敗
特になし。
・これらからの夢
ガレージでメカいじりを楽しんでいきたいです。
・読者へのアドバイス
ガレージのある人生を楽しみましょう。
『GarageLife American Vol.9』掲載