懐かしっ! と思ったらなんか違う!? 「スカイラインスーパーシルエット」をオマージュした実在の改造車を精密ミニカーでどうぞ【モデルカーズ】

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スカイラインスーパーシルエットじゃなくてLB-ER34 スーパーシルエット スカイラインだぞ!

もはやグローバルで見れば東京モーターショー以上の注目度を誇る、東京オートサロン。今や日本はカスタムカー先進国として世界中で崇められ、また趣味車の世界でも日本車が人気なこともあって、イケイケドンドンなムードが高まっている。その中にあって、トレンドセッター的な役割を果たしているのが、愛知県のリバティーウォークである。同社が世界に名を馳せたきっかけは、ランボルギーニやフェラーリ他、セレブ御用達スーパーカーに日本の街道レーサー由来のビス留めオバフェンを貼ったことにある。しかもぶっといタイヤを履いたまま、着地姿勢を実現するために、元のフェンダーをザクザクと切ってしまう漢気(おとこぎ)は賛否両論ではあったが、とてつもないインパクトをもたらした。

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そのビス留めオバフェンスタイルは、もうワンステップ先に進み、今リバティーウォークが力を入れているのは、シルエットスタイルである。日本でシルエットと言えば、やはり多くの方が思い浮かべるのが1980年代に前半に一世を風靡したスカイラインスーパーシルエットであろう。当時、世界的にはやり始めたFIAのグループ5カテゴリーに合わせて大改造された(正確にはほとんど市販車と互換性はないが)6代目スカイラインで、ハコスカのツーリングカーレース50勝にも貢献した名うてのスカイライン遣い、長谷見昌弘選手が走らせて、スロットルオフのたびに“バホバホ”と火を吹く様が当時のクルマ好きのハートを鷲掴みにした。

リバティーウォークのシルエットスタイル路線は、フェラーリやランボルギーニをベースにスタートしたが、そのハイライトとなったのが2020年のオートサロンに登場した『LB-ER34 スーパーシルエット スカイライン』である。そのネーミングからもわかるように、GT-Rではなく2駆のER34スカイラインをベースに、ほぼワンオフで作られた(現在はキット化)シルエットフェンダーや巨大なフロントエアダムを架装して、かのR30スカイラインベースのシルエットフォーミュラをオマージュしてみせたのだ。

まったくのレプリカというわけではないが、それほど往年のスカイラインに詳しくない方が見れば、ベースがER34であるということに気づかない人もいるかもしれない。内装も負けず劣らずレーシーで、ドアトリムや後席は取り除かれて、いわゆるドンガラ内装とした上でロールケージがセットされている。しかし、一番の驚きはエンジンで、なんとER34のRB型6気筒でなければ、R30スカイラインのFJ20型4気筒でもない、街道レーサー御用達のL28型6気筒改が搭載されているのだ。

つまるところ、『LB-ER34 スーパーシルエット スカイライン』は、ガチのレースカーレプリカというよりも、当時のやんちゃなクルマ好きたちが作った、 “街道を往くスーパーシルエット”、そう、“なんちゃってシルエット”への憧憬も込められているというわけだ。

メイクアップではそんな遊び心に溢れた実車を、同社お家芸のランボルギーニやポルシェのファクトリーストック(新車の工場出荷時状態)仕様のモデルカーを設計する時と全くおなじ大真面目なスキームに則って1/43と1/18の2スケールで製品化している。同社の場合はまず日産提供の実車の3Dデータを元にER34スカイラインのノーマル状態をデフォルメ無しで客観的に3Dで構築し、そこにリバティーウォークの実車をスキャンして得たシルエットフェンダーなどの改造部位をデータ上で取り付けていく作業を行っている。

また外装に加えて内装も実車をスキャンして、細かなディテールやサイズ感もそのままに1/43ないしは1/18の車体の中で破綻なく再現している。1/43は現在メーカー在庫が完売とのことで、ここでは2022年10月リリース予定の1/18の写真を掲載している。車体は金属のような硬質な質感を見せるレジンを使用しており、ウィングは経年変化で歪みなどが生じることを嫌って、メインフラップにはホワイトメタル、翼端板とセンターステーにはエッチングパーツを用いるなど、長く楽しめるモデルカーを目指して設計されている。お値段は\57,200(税込)となかなかにして立派だが、実物を見れば思わず納得の清潔感と量感に満ち溢れている。

取材協力:メイクアップ=https://www.makeupcoltd.co.jp/
商品ページ:https://www.makeupcoltd.co.jp/products/list?category_id=&name=ER34

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