ユニークなコーチビルト・デザインはDBR1やDB3Sなどの有名レースカーを想起させる、パワフルなV12ツインターボ・エンジン搭載モデル
アストンマーティンは、2022年8月12日(金)から開催されている「モントレー・カーウィーク 2022」で、エクスクルーシブなモデル「DBR22」を公開した。V12エンジンを搭載したこの2シーターのコーチビルト・デザイン・コンセプトカーは、アストンマーティンによるオープンコックピット・スポーツカーの傑出した血統を強調するために開発された一台。
カリフォルニアで公開されたDBR22デザインコンセプトは、世界で最も車を知り尽くした顧客たちのための特別な1台を製作してきた、アストンマーティンのビスポーク部門「Q by Aston Martin」が手がけたプロジェクトの最新バージョン。「Q by Aston Martin: Commission」サービスによって製作されたワンオフ・モデルの「Victor」、全世界で24台限定の特別モデルの「Vulcan」、そして14台限定の「Vantage V600」などは、このコラボレーションの素晴らしい実例。DBR22デザインコンセプトは、「Q by Aston Martin」のごく限られた顧客を対象に製造される予定だ。
DBR22は、コーチビルディングの古典的な手法と先進的な素材、最先端の製造技術を組み合わせることで、デザインの純粋さ、エンジニアリングの精度、心を昂ぶらせるパフォーマンス、そして真の情熱を完璧に融合させたモデル。また、「Q by Aston Martin」設立10周年と、その無限の可能性を祝うための完璧な車でもある。このモデルは、109年にわたるアストンマーティンの栄光の歴史の中で、もっとも希少な1台となると期待されている。
クラシックなプロポーションと完璧かつ筋肉質な曲線を備えたDBR22は、アストンマーティンの伝統を誇り高く表現している。このモデルは「DBR1」「DB3S」といった、世界の頂点に君臨する2シーターのオープンコックピット・スポーツカーを送り出してきた同社の長い系譜を物語っているだけではなく、説得力のあるテーマをダイナミックかつ新たな解釈で表現している。
【写真7枚】まったく新しいボディを特徴とした、彫刻的で筋肉質な存在感のボディ
「DB3S」は、アストンマーティンによるレースの歴史における極めて重要なモデルだ。1953年に登場したこの車は、フランク・フィーリーがデザインし、流麗なラインと優れた空力性能を備えた合金製ボディを採用して、ル・マン24時間レースで強豪の一翼に加わり、その他のレースでもすばらしい戦績を収めている。
究極のアストンマーティン・スポーツカーとして知られる「DB1R」 は、フィーリーのデザイン言語をさらに進化させ、アストンマーティン史上もっとも重要かつ影響力のあるモデルとなった。このモデルは数多くの有名なレースで勝利を手にしてきたが、最もよく知られているのが、1959年のル・マン24時間レースでの優勝だ。ドライバーはキャロル・シェルビーとロイ・サルバドーリで、彼らは同年の世界スポーツカー選手権においてアストンマーティンをチーム優勝へと導いた。
DBR22デザインコンセプトは、アストンマーティンのデザイナーが考案した、まったく新しいボディを特徴としている。コーチビルディングによる傑出した形状は、彫刻的で筋肉質な存在感を創出するため、最小数のボディパネルから構成された。その結果、ドラマチックでエレガントなスタイルをシームレスに融合し、いくつかの非常にユニークなデザイン・エレメントで補完されたボディが完成した。
注目すべき点としては、アストンマーティン量産車に採用されるヴェインの替わりに、ユニークなカーボンファイバー・デザインを活用した斬新なフロントグリルが挙げられる。このデザインは、DBR1とDB3Sからインスピレーションを得ており、このモデルのユニークなアイデンティティとなっている。また、アストンマーティンのヘリテージを明確に取り入れながら、このインスピレーションを利用して真に現代的なデザインを生み出した。
「Q by Aston Martin」のビスポークサービスには多様なオプション・パレットが用意されており、あらゆるアストンマーティン・モデルに対して完全にユニークな一台を作り上げる機会を提供する。ボディカラーおよび仕上げやカスタム仕様のグラフィックスから、内外装に使うティンテッド・カーボンおよびビスポーク素材まで、「Q by Aston Martin」が手がける車は、デザインと欲求の限界を押し広げ、お客様のご要望を完璧に反映させてカスタマイズすることが可能だ。
DBR22デザインコンセプトは、2022年8月19日(金)から同8月21日(日)まで、ペブルビーチ・コンクール・デレガンスにおいて展示される。