階段の手すりにはスタッズが打ち込まれているなど、全体的にオトコっぽい作りにの、まさに隠れ家
2階部分が手前にスラントされ、その傾斜がとてもモダンなガレージハウス。2階ベランダのスリットが特徴的だが、そのモチーフは、なんとクルマのラジエーターである! ガレージの中はヴィンテージハーレーが1台と、それとは対照的なBMWの最新ツアラーモデルと、スペシャルなバイクが2台収まっている。ガレージの奥はそのままLDKが繋がっており、ガレージがリビングの一部というか、リビングがガレージの一部に!
全体的にダーク調のカラーでまとめられているが、このスタイル。バイク好きならば一度は夢見るガレージライフの姿ではないだろうか。
【写真20枚】斬新! ラジエターをモチーフとしたガレージの詳細画像
こうして取材をさせていただいていると、クルマ好きよりもバイクを趣味としている人の方が、ガレージに対する憧れが強いような気がする。というのも、クルマの場合は趣味ではなく日常生活の道具として使っている人が多いため、「駐車スペース」でもいいのだ。しかしバイクはエンジンからシートなどすべてがむき出しとなっており、やはりカバーだけではセキュリティ面から考えても心もとない。だからバイク乗りのガレージ需要は高いのだ。
家賃+駐車場代の金額でガレージハウスを
「昔からガレージライフには憧れがあったのですが、実際に建てようと考えだしたのは1年半ほど前。ほとんど思いつきのようなものでした。というのも、以前は借家住まいで近所にバイクガレージを借りていたのですが、1台分で2万円近く支払っていました。家の賃料と合わせると結構な金額なのです。それならばいっそのことガレージハウスを建ててしまおうと考えたのです」とKさん。
そして東海エリアを中心にガレージハウスなどを手掛けている「榊原デザイン一級建築士事務所」をインターネットで見つけ、相談をしたそうだ。まずは土地探しから始めたのだが、決して広大な敷地ではないものの、手の出しやすい価格と立地が気に入り、即契約をしたそうだ。
クルマ1台ほどのスペースにバイクを2台、そしてそこがいわゆる玄関的な機能も担っている。リビングとガレージとの仕切りはガラス引き戸が使われており、引き戸を開けていても閉じていても開放的な空間となっている。LDKはガレージとほぼ同じ広さが取られており、コンパクトながらも使い勝手はよさそうだ。
隠れ家的でオトコっぽい作り!
2階部分は広々としたベッドルームとした。クロス類もさまざまなものが使われており、どれも雰囲気良くまとまっているうえ、階段の手すりにはスタッズ(鋲)が打ち込まれているなど、全体的にオトコっぽい作りになっており、隠れ家のようでなんだか居心地がいい。
「バイク用ビルトインガレージの設置というのが大前提であり、それを榊原デザインさんに相談したところ、ほぼ一発で私の思い描いていたようなガレージハウス案を出してくれました。内装に関してもほぼお任せでしたが、細部までこだわってもらったおかげでとても満足しています」とのこと。
ガレージの照明使いなども気に入っており、夜はガレージの中のバイクたちを眺めながらアルコールの入ったグラスを傾けることもしばしば。そして家具にもこだわりを持っており、部屋に合わせた寸法や、素材を決めてオーダーメイド。2台の愛車とともに、このガレージハウスでの生活を満喫している。