【国内試乗】「ホンダ N-ONE」見た目は変わらずも中身は大幅に進化

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2012年にホンダのNシリーズ第3弾として登場したN-ONEが、8年ぶりにフルモデルチェンジを受けた。驚くのは先代とほとんど変わっていない外観だが、内装と走りは劇的ともいえる進化を果たしていたのだ!

女性から走り好きまで多様なユーザーに対応

かつてのホンダの伝統モデルであった「N360」のデザインコンセプトを受け継ぎ、その愛くるしいスタイルで2012年にデビューするやいなや、人気を博したN-ONEが、8年ぶりにフルモデルチェンジ、2代目へと進化を遂げた。

グレードは「オリジナル」「プレミアム」「RS」の3タイプで構成される新型N-ONE。それぞれフロントとリアのデザインが異なる。

通常、フルモデルチェンジではまずエクステリアが大きく変更されるものだが、今回のN-ONEでは驚くべきことにほとんど変わっていないのでは? と思えるほど同じに見える。このデザインについて販売店からはかなり不満もあったそうだが、開発陣はタイムレスデザインを追求し、あえて変える必要がないと判断したとのこと。実際、Bピラー以降のパネル類は先代と同一だという。

エンジンはNAが最高出力58ps、最大トルク65Nm、ターボは同64ps/104Nmを発生。ターボモデルはパワフルな加速を披露する。

一方でインテリアでは、視認性を高めた2眼コンビネーションメーターや、ダッシュボード上部に配置されたディスプレイとともに、各部の質感を向上させるなど大幅に手が入れられている。前席もベンチタイプからセパレートシートとすることで、サポート性をアップ。スポーティな走行にも対応しつつ快適性も高められた。

ミニマルデザインを追求し、運転の楽しさとくつろぎを広げたというインテリアは、シンプルながらモダンな印象。

走り始めてまず気づかされたのは、ボディ剛性の高さと静粛性の良さだ。これはプラットフォームにハイテン材を多用し、防音材を増やしたことの効果であろう。それに伴い、ステアリングフィールもしっかりしていてコーナリングも楽しめる。やや車高が高いこともありそれなりにロールは許すが、安心感あるハンドリングを味わうことができた。

前席はスポーティな走りと快適性を両立している。

この新型N-ONE、聞けば月販目標台数2000台に対してすでに7000台の受注が入っているとのこと。N-ONEの“変わらなかったスタイル”、まずは成功を収めたと言っていいのではないだろうか。

 

50:50の分割可倒式リアシートに床下収納も備わるなど、ラゲッジスペースの使い勝手は良好。床面も低く設定してあるので、荷物の出し入れもしやすそうだ。

フォト=雪岡直樹/N.Yukioka ルボラン2021年2月号より転載

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