背徳の美? ジャンクが誘う名車写真集【新書紹介】

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Junkyard-Behind the Gates at California’s Secretive European-Car Salvage Yard

ポルシェ356やBMW503、メルセデスの500Kから300SL、アストンマーチンやマセラティ、ランボルギーニとフェラーリのあの名車まで、歴史的由緒ある個体含むマニア垂涎の車両ばかりが破損状態でジャンクヤードに集まる。これはカリフォルニアの固く閉ざされた門の中に広がる、ジャンク化した不動名車の楽園の姿を収めた衝撃的写真集である。
“誰もが価値を認めなかった60年代から集め始め、一度手にしたら金を積まれても放さない…”ポルシェ356だけで200台、メルセデス300SLで20台以上、合計5000台以上と言われる偏屈なオーナーが集めた欧州名車たちは、ボディが凹みパーツも失われ、朽ち果てて崩れそうな物も目立つが、いずれも見目麗しかった時代の存在感を漂わせ、見る者に復元欲を掻き立てずにはいられない。不満足なそれらは健常な物以上に観察眼と想像力を研ぎ澄まさせ、尚の事心拍数を上げる効果があるようだ。
痛々しさや切なさに少しでも情を煽られるなら素質は充分と言え、間違いなく本書は鑑賞するに値するだろう。

Junkyard-Behind the Gates at California’s Secretive European-Car Salvage Yard
5,225円(税込)
著者など:Dieter Redmann&Roland Loewisch
出版社:Motorbooks
ハードカバー/W255×H300/カラー・モノクロ/176P/英語

お問い合わせ:代官山蔦屋書店

情報提供:代官山蔦屋書店

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