新型「シビック」ではロー&ワイドなスタンスをさらに強調。時代を超越したデザインに
アメリカン・ホンダ・モーターはこのほど、2022年モデルとしてデビューする次期型「シビック」のプロトタイプを初公開した。新型シビックは2021年の春に発表される予定だ。
11代目を数える次期シビックは、ホンダのクルマ造りの本質である「マン-マキシマム、マシン-ミニマム」の考え方に焦点をあて、時代を超越したデザインコンセプトを改めて検討。ドライバーやパッセンジャーのニーズに応えることに主眼を置いたテクノロジーやデザインを採用する。
スタイリングは時代を超越したデザインコンセプトにより、新鮮で爽快なイメージが与えられた。低い全高およびヒップポイントを実現した先代型のパッケージを引き継ぎつつ、フロントフードやフロントフェンダーを低く設定するなどの「薄くて軽い」ボディデザインという、シビックの古典的なデザインスピリットを適用。タイヤ&ホイールの存在を強調したスタイリングが与えられた。
視認性に優れたウインドーエリアを組み合わせたサイドデザインを実現するために、Aピラーの位置を後方に移動させ、ドライバーの後側方の視界をさらに高めた点も特徴として挙げられる。
フロントマスクは水平基調で、ロー&ワイドなスタンスを強調。この水平基調のラインはサイド、そしてテールランプにまで穏やかに続き、デザインの連続性を持たせている。
横基調のテールランプはボディのワイド感と安定感を強調。トランクリッドは空力性能と遊び心を兼ね備えたスポイラー一体型が採用されている。
インテリアに関しては今のところデザインスケッチのみが公開されているが、すっきりとした水平基調のインパネが特徴。人間工学や視認性といった観点から構築され、モダンなデザイン要素や先進テクノロジーを取り入れた仕立てになる。インパネにはハニカムメッシュのアクセントが入るが、これはデザイン要素だけでなく、視覚的にビジーに映るエアコンルーバーの存在を緩和する意味を持たせている。
デジタル化の促進も新型の特徴で、インパネの中央に配置される新しい9インチタッチディスプレイをはじめ、複数の新しいテクノロジーが導入されとのこと。
安全性の面では、新しいデザインのエアバッグを採用するほか、アップグレードさせた先進安全運転支援システム「ホンダ センシング」を導入。アクティブ、パッシブの両面から安全性を追求している。さらに新型では、乗員および歩行者保護の性能が強化された「ACE(アドバンスド・コンプライアンス・エンジニアリング)」を用いたボディ構造も新バージョンに進化。これによりボディ剛性も高められ、より洗練された走り、よりスポーティなハンドリング、そしてより快適な乗り心地を実現する。
2021年春の発表後は、よりスポーティなハッチバックモデルやパフォーマンス重視版の「Si」、そして究極のスポーツモデル「タイプR」が順次デビューし、シビックの新たなラインアップを完成させる見通しだ。