【国内試乗】「アウディ・Q7」堅実な乗り味はそのままにニューフェイスへと変身

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日本仕様のアウディでは、唯一3列シート仕様を用意するアッパークラスSUVのQ7がマイナーチェンジを実施。外観は従来より存在感が増し、室内は大幅にハイテク化。では、新たにマイルドHVとなったその走りは果たして?

新デザインのグリルで存在感が格段にアップ

アッパークラスのSUVとしては、控えめな風情が持ち味だったQ7がアップデートされた。その外観は、新たなQモデルを象徴するシングルフレームグリルの効果もあって、従来より格段に存在感が増した。また、リアについても左右のテールライトを結ぶアルミトリムが新鮮味を演出。リフレッシュ度合いは、マイナーチェンジの域を超えている。

アウディQ7 55TFSIクワトロSライン

そんな印象を一層強めるのが、現行A8以降のアウディでは定番となったデジタルテイストのインパネだ。中央部分に10.1インチと8.6インチのタッチパネルを縦に並べた構成は、ブランニューのモデルに匹敵する刺激を新しいQ7にもたらしている。

カタログモデルのエンジンは、3L V6ターボに一本化。外観は、随所に最新アウディのトレンドを採り入れリフレッシュされた。

ハード面では、新たに3L V6ターボに48V電装のマイルドHVを組み合わせたことがニュース。日本仕様にディーゼルがない点は従来通りだが、ガソリン版については高効率化が図られたわけだ。なお、従来あった2Lターボ版は新型導入を記念した限定車となり、カタログモデルではなくなった。

インパネはタッチディスプレイを駆使、最新アウディに通じるハイテク感をアピールする仕立てに。

今回の試乗車は、標準仕様より車高を15mm下げスポーティな味付けを施すエアサスが標準装備されたSライン。その走りは、いかにも最新のアウディらしい洗練度の高さが魅力的だ。元々、動力性能は2Lでもなんら不足がなかっただけに、3Lなら全域で余裕十分。アクセルを深く踏み込めば、パワフルと表現できる加速も愉しめる。スポーティな設定とはいえ、しなやかにストロークする足回りも日常域では快適なライド感を提供。唯一、今回の試乗車で気になったのはアイドリングストップ/スタートでエンジンの揺れが多少だが気になった程度。アッパークラスのSUVに過度な“押しの強さ”を求めないニーズには、相変わらず狙い目の1台に仕上げられていた。

荷室は3列シート仕様で通常時が770L、最大で1955Lの容量を確保。

7人乗り仕様はオプション(290,000円)。居住性もまずまずな3列目は電動格納式で、イージーに操作できる。荷室容量は120L少なくなるが、あると便利なのは確か。

フォト=安井宏充/H.Yasui(Weekend.) ルボラン2020年11月号より転載

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