「疲れにくいタイヤ」と評判のブリヂストン「Playzシリーズ」がウェット性能を大幅に強化し、新たに「Playz PX-IIシリーズ」として登場。新世代のPlayzは、果たしてどんな仕上がりをみせてくれたのか?
ミニバン対応のPX-RVIIを含め耐摩耗性の11%向上を実現
ブリヂストンは、メッセージとして「ちゃんと買い」を発信中だ。新車装着タイヤを基準に履き替えタイヤを選ぶことが大切で、販売価格だけを重視すると性能が損なわれる可能性があることを念押している。つまり、選び方を誤らなければ新車装着タイヤ以上の価値を得ることができるわけだ。
セダンやコンパクトカー対応のPX-IIとミニバンや一部SUV対応のPX-RVIIはトレッドパターンと内部構造が異なる。PX-IIはウエットでも制動距離を5%短縮。PX-RVIIは車重がかさむ車種でも影響を抑制している。
そんな中で、プレイズは“疲れにくい”を価値としてきた。さらに、新開発のPX-IIはウェット性能が向上し摩耗時の性能低下も抑制しているとのこと。同時に、本来の価値も高め、タイヤ断面形状の最適化により不整路面における直進時にステアリングで進路を修正する量を減らし、フラつきを抑えて疲れにくさがより感じやすくなっているという。
ルノー・カングーにミニバン対応のプレイズPX-RVIIを装着したところ、ショルダー部の高剛性化やサイド部構造の強化により期待通りの安定性を示しクルマに対する信頼感が増していた。特に、コーナリング中にあえて加速しながらステアリングを切り足しても狙い通りの進路が保たれ高い接地感を維持。ショルダー部の高剛性化は目に見えない程度のわだちでもフラつきの原因になりかねないが、その心配とは無縁でいられる。
Playz PX-II/PX-IIはウェットでのフラつきを低減。
しかも、トレッド部の剛性バランスの変化はロードノイズにも影響がおよぶ可能性がある。ところが、むしろ標準タイヤを装着するカングーよりも静粛性が向上しているように感じる。ロードノイズの音量が低くなり響くこともない。路面の継目などを通過する際のドスンという打音やパカンという空洞共鳴音も意識せずに済む。ただ、強めの入力に対しては少しばかり弾むような衝撃の受け止め方になる場面があった。
Playz PX-RVII/PX-RVIIは日本自動車タイヤ協会による業界自主基準のラベリング精度でウェットグリップ性能の評価がaからdまでの4段階あるうち全26サイズが最上のaを獲得している。
ところで、試乗中に雨が降り始め路面がウェットになったが信頼感はそのままだ。水深がほぼない程度だったとはいえ、ゴムにウェット向上ポリマーを採用するプレイズの技術が効果をもたらしている。
Playz PX-II
プレイズは、PX-IIとPX-RVIIともに耐摩耗性能が11%向上している。そのため、新たに得た「雨に強い、長く強い。疲れにくいだけじゃない。」という価値が履き替え後の満足感として継続的に確かめやすいはずだ。
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