2Lターボがパワーアップ。上級の「S」モデルは421hp/500Nmを発揮
2月26日、ダイムラーはメルセデス・ベンツの新型「GLA」に、トップパフォーマンス仕様となる「メルセデスAMG GLA 45 4マチック+」と「メルセデスAMG GLA 45S 4マチック+」を設定したことを発表した。3月3日から開催されるジュネーブ・モーターショー2020で披露される。
パワートレインは2L直列4気筒ターボエンジンと8速DCT(AMGスピードシフトDCT 8G)の組み合わせ。エンジンスペックは「GLA 45」が387hp/480Nm、「GLA 45S」が421hp/500Nmを発揮。世界最高水準の2Lターボエンジンは新型でさらにアウトプットが引き上げられ、「GLA 45S」の場合で従来型より40hp/25Nmの増強となる。
このパワーパックを原動力に、GLA 45で4.4秒、GLA 45Sでは4.3秒の0-100km/h加速を実現。最高速度はそれぞれ250km/h、270km/hでリミッターが介入する。ちなみに欧州複合モード燃費はGLA 45が最高11.0km/L、GLA 45Sは10.9km/Lと発表された。
卓越したパフォーマンスを実現するべく、ボディからシャシー、足まわりに至るまで専用の強化を実施。ボディではエンジン下部に「シアリングプレート」と呼ぶ軽量のアルミプレートを装着。これによりフロントのねじり剛性を高め、ボディシェルの縦および横方向のねじれが大幅に減少。コーナリング時やブレーキング時などのロールやピッチを減少させている。
専用設計のアダプティブステアリングや、アダプティブダンピングシステムを採用したサスペンション「AMGライドコントロール」も、質の高い走りに寄与。4輪駆動システムは「AMGパフォーマンス4マチック+」で、リヤアクスルには「AMGトルクコントロール」を搭載したディファレンシャルを採用している。
パワートレインを含むこれらのコンポーネントは、ドライブプログラム「AMGダイナミックセレクト」によって任意の設定が可能だ。走行モードは、滑りやすい路面などで効果的な「スリッパリー」をはじめ「コンフォート」、「スポーツ」、「スポーツ+」、「インディビデュアル」、「レース」の全6つ。レースモードはGLA 45Sに標準、GLA 45にはオプションの「AMGダイナミックプラスパッケージ」を選択すると設定される。
もちろんブレーキシステムも高性能仕様だ。フロントが350×34mmディスクと4ピストン固定キャリパー、リヤが330×22mmディスクと1ピストンフローティングキャリパーを採用。ディスクはドリルドタイプで放熱性に配慮されている。GLA 45SおよびGLA 45のAMGダイナミックプラスパッケージ装着車では、フロントブレーキが360×36mmディスクと6ピストンキャリパーの組み合わせとなり、キャリパーはレッドにペイントされる。
内外装のデザインは新世代AMGモデルに共通するテイストだ。エクステリアでは、AMGならではの「パナメリカーナ」フロントグリルやパワードーム付きのエンジンフード、シルバークロームのフロントスプリッターやサイドにフィンを追加したフロントバンパー、ディフューザーワイドエプロンに組み合わせる片側2本出しの丸型デュアルテールパイプ(45は直径82mm、45Sは直径90mm)、そしてルーフエンドスポイラーといったディテールが、ハイパフォーマンスモデルを明確に主張する。
AMGカーボンファイバールックトリムがスポーティなインテリアは、人工皮革「ARTICO」とマイクロファイバー「DINAMICA」を表皮に採用したスポーツシートが特徴的。GLA 45Sでは、よりパワフルな走りの表現として随所にイエローのアクセントラインが入るほか、ナッパレザーとDINAMICAを組み合わせたAMGパフォーマンスステアリングホイールなどが採用されている。