フォルクスワーゲンの人気モデル、Tロックがマイナーチェンジを受けたのは既報の通りだが、TSIに遅れること数カ月、クリーンディーゼルの「TDI」とハイパフォーマンスの「R」が上陸した。
【写真8枚】クリーンディーゼルモデルの追加でよりラインナップが充実したT-ROCの詳細を写真で見る
TDIとRモデルを追加しラインナップが充実
VWのTロックは2021年の輸入車登録台数で第2位を獲得したそうだ。ちなみに1位は同じくVWのTクロスとのこと。コンパクトな輸入車としてVWは日本で相変わらず安定的な人気を博しているようだ。
今回は、ゴルフなどと同じMQBプラットフォームを使用するTロックがマイナーチェンジを受けた。内外装の意匠変更のほか、「R」が日本初導入となり、日本仕様のTロックに待望の4WDが加わったことになる。
最近、たまたま電動化されたクルマばかりに試乗していたので、ピュア内燃機のモデルは久しぶりだった。実はTロックに試乗するのも今回が初めてだった。走り出して10分くらいが経った頃、そこまでイヤところがひとつもないことに気が付いた。TDIは150ps/340Nmを発生する2Lの直列4気筒ターボを搭載する。振動やノイズは見事に抑えられ、7速DSGとのマッチングも絶妙。発進から巡航、そして加速のどの過程においてもレスポンスよく必要なだけのパワーが確実に得られる。カタログ値の燃費は18.6kmだが、燃料タンクは50Lあるので、満タンで900kmくらいは走れるであろう足の長さも頼もしい。
ハンドリングはステアリング操作に対してきちんと動くきわめて正確なもので、直進安定性も申し分ない。1430kgという、最近のクルマにしては軽い部類に入る車重のおかげもあって軽快感もある。視認性の高さや取り回しのよさなど、日常の使い勝手をおろそかにしない点はいかにもVWらしい。こういう当たり前のことが欠けているクルマが、最近は少なくないのである。
結局試乗を終えるまで不満は一切なく、初めて乗ったことすら忘れてしまうほど馴染んでいた。何気ない日常が実は一番幸せだったりするようなクルマである。
【Specification】フォルクスワーゲン TロックTDIスタイル
■全長×全幅×全高=4250×1825×1590mm
■ホイールベース=2590mm
■車両重量=1430kg
■エンジン型式/種類=DFF/直4DOHC16V+ターボ
■排気量=1968cc
■最高出力=150ps(110kW)/3500-4000rpm
■最大トルク=340Nm(34.7kg-m)/1750-3000rpm
■燃料タンク容量=50L(軽油)
■トランスミッション=7速DCT
■サスペンション(F:R)=ストラット:トレーリングアーム
■ブレーキ(F:R)=Vディスク:ディスク
■タイヤサイズ(F&R)=215/55R17
■車両本体価格(税込)=4,393,000円
■問い合わせ先=フォルクスワーゲングループジャパン日本 ☎0120-993-199
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