マーケティング部門のトップ「サイモン・スプロール」氏にインタビュー
ラグジュアリー・スポーツカーの分野で、ここ数年、最も躍進が著しいアストンマーティン。2014年にアンディ・パーマー氏がCEOに就任し、創業100年の次の世紀の道筋として打ち立てた“セカンド・センチュリー・プラン”を実行に移してからは、まさに破竹の勢いだ。パーマーCEOとほぼ時を同じくしてアストンマーティンに移籍し、以来、副社長兼チーフ・マーケティング・オフィサーを務めていらっしゃるサイモン・スプロール氏が来日し、お話をうかがう機会を頂戴した。
「セカンド・センチュリー・プラン」を鋭意進行中
──ここ数年、順調、というか快進撃ですね。ちょうど今のタイミングは、セカンド・センチュリー・プランのどの辺りでしょう?
「私たちは現在、柱となる3つのモデルを持ってます。ヴァンテージ、DB11、そしてDBSスーパーレッジェーラです。これらのモデルは、従来型との世代交代です。ここまでがチャプター1。そしてチャプター2は、アストンマーティンのブランドの拡張です。その柱になるのが、現在開発中のDBX。そして、チャプター3はラゴンダ・ブランド新しいカタチでのスタートです。まだまだチャプターは続きますが、現在はチャプター2とチャプター3に取り組んでいるところ、といえるでしょうね」
──DBXとラゴンダの他にも、たくさん計画をお持ちですよね。
「そうですね。DBX、ラゴンダが2車種、それにミド・エンジンの新しいヴァンキッシュの計画もあります。ハイパーカーのヴァルキリーのロードカーのデリバリー開始が、今年の末。それにこれらも特別なモデルですが、ザガート100周年を記念したDB4GTザガート・コンティニュエーションと新しいDBS GTザガートの19ペアの生産と、“007 ゴールド・フィンガー”のジェームズ・ボンドのDB5の25台の復刻。ヴァルキリーの娘といえる、AM-RB003もありますね」
──なるほど。生産規模の拡大が必要になるわけですね。
「これまではゲイドンだけでしたが、セント・アサンの新工場も稼働します。全体の生産能力としては、ふたつの工場を合わせて1万4000台。アンディ・パーマーがCEOを任された2014年には3500台程度でしたから、生産能力は大幅に拡大することになります。ただし、大きくなることを目指してるわけではないのですけどね」
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