「コレツィオーネ」が管理・運営を担当
カーセラーという言葉をご存じだろうか。ワインセラーならわかるという人なら気が付くだろうが、適切な温度湿度管理をして、ワインを保管するのがワインセラー。その発想と同じでクルマを適切に管理保管してくれるのがカーセラーである。既に稼働しているカーセラーが富士スピードウェイ近くにあるようだが、今年4月に着工し、来年9月に完成予定となっている東京都世田谷の「等々力 Car Cellar プロジェクト」は、ちょっと気になる存在といえそうだ。
単にクルマを適切な温度や湿度で管理するというのならば密閉度の高いガレージを作ってそこで温度管理をすればよい。しかし、大事なクラシックカーだったりするとクルマの状態維持よりも先にセキュリティーの方が気になるかもしれない。等々力 Car Cellar プロジェクトの場合、その管理と運営を、物件の隣にありフランス車イタリア車を中心に販売メンテナンスなどを行っている「コレツィオーネ」が担当してくれるというのだ。
まだ着工したばかりだから完成予想図しかないが、目黒通りに面した建物は、そのガレージと分譲・賃貸マンションが合体したもの。西棟が分譲、東棟が賃貸となっていて、このマンションを購入したオーナーは優先的にコレツィオーネの保管サービスが受けられるというのだ。勿論賃貸を借りたオーナーも保管サービスを受けることができる。
まだ着工したばかりだというのに、分譲の方は全9戸のうち7戸がすでに販売済み。残り2戸は最上階とその下の最も広い床面積を持つ物件とのこと。一方の賃貸は同じく9戸で、広さは33.72平方メートルから83.63平方メートルと、ニーズに合わせて選ぶことができる(賃料は未定とのこと)。コレツィオーネが管理保管できる車両の台数は概ね20台ほどを予定している。つまり計18戸ということは、全戸が1台ずつの車両保有は確保されるということになる計算だ。
会員制で、サウナやルーフテラスもあり
また会員制のシステムが導入されて、クルマを並べているギャラリーに入れるのは会員のみ。居住部の物件はサウナ付きのものも用意される。さらに最上階はルーフテラスも使用することができるなど、ガレージハウスの様相と東京にいながらセカンドハウス的に使うことも可能となっている。そして会員同士ギャラリー内で車両の売買も可能だというから、クルマを通じたコミュニティーの形成もできるのではないだろうか。
このプロジェクトを進めているのは(株)日本ビルディング経営企画で、すでに東京に数件のガレージハウスを建設した実績があり、オーナー自身が自動車のコレクターでもあるので、物件に対するこだわりの強さは他のところでも証明済みだ(下の写真はその実例ふたつ)。
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(株)日本ビルディング経営企画が施工した都内のガレージハウス実例その1、外観。
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ご覧のように床の一部がガラス張りでクルマを鳥瞰できる。
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(株)日本ビルディング経営企画が施工した物件にガレージハウス実例その2、外観。
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小さなクルマなら縦に4台、隣に1台で、最大5台が駐車可能。
クルマを大切にするオーナーの気持ちがわかっているのからこそ、ガレージにしても居住スペースにしても、まさにああして欲しかった、こうして欲しかったが理想に近い形で実現できているといえそうだ。
【問い合わせ】(株)日本ビルディング経営企画Tel.03-3302-0208 info@theroom-web.com