1950年代のとても素朴な作りながら低いフルサイズカーのイメージを見事に再現
今回は、CIJ3-16 プリムス・ベルベディアのご紹介です。私は、昔からこのミニカーが好きでバリエーションを含めコレクションしています。その理由は、CIJ独特のやや溶けかかったような甘いディテールがこのクルマのデザインに上手くマッチしていて、気に入っているからです。
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プリムス・ベルベディアの存在は、実車からではなく、ミニカーからクルマの存在を知りました。このミニカーも、以前からお伝えしているように、小学4年生の時に購入した、中島 登 著「世界のミニカー」に掲載されているモノクロ写真に魅了されたためです。
尚、実車プリムスは、クライスラーの大衆車ブランドとしてスタートし、その後ダッジに大衆車ブランドの座を明け渡し2001年に残念ながら消滅したブランドでした。当時のベルベディアは、クライスラーの中でもミディアム的な価格帯のフルサイズカーだったようです。
フランス・ディンキーにて1957年型のテールフィンが大きくなった2ドアハードトップがモデル化されていますが、私はこの1956年型の4ドアセダンが好みです。
特にフロントグリルの造形と、一体成型のボディに、ブリキ製シャシー、ウィンドスクリーンや、サスペンションすら装着されない、1950年代のとても素朴な作りながら、アメ車の幅広く、低いフルサイズカーのイメージを見事に再現している名車だと思います。
このミニカーは、資料によると1957年から製造されましたが、残念ながら当時は正規輸入される前に絶版となってしまいました。カラーバリエーションは、レッドボディにクリームのルーフとサイドストライプ、ブルーのボディに同じくクリームのルーフとサイドストライプのカラーバリエーションが有ります。
尚、殆んどがメッキされたプラスチック製ホイールに白いビニール系ホワイトタイヤの仕様ですが、絶版寸前に、同社のキャンピングカーをけん引する穴をシャシーに空けたモデルが存在し、そのモデルのみ、メッキされたアルミ製ホイールにゴム製白タイヤを履いたバリエーションで、上記カラーの2種類が存在します。
この記事を書いた人
モデル・カーズ 「丸餅博士のヴィンテージ・ミニカー天国」並びにRM MODELS 「TRAM&CARS」に執筆中。愛車は1987年から所有している丸餅(’71 FIAT500L改)と1999年から使用している’91 メルセデス・ベンツ300E-24 (W124-031)。ヌォーヴァ・チンクエチェントと50年以上コレクションし続けているミニカーの啓蒙と伝道が使命。
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