EV初心者が最初にテスラを考えたとき、やはり気になるのは充電のこと。どこで充電すればいいの? どれぐらい費用はかかるの? 本当に旅先とかのロングドライブでも大丈夫なの? そんな疑問にお答えする。
Q:「スーパーチャージャー(SC)」って何?
A:テスラの充電器。テスラを充電するなら、SCが一番速い。
ほかのEVメーカーにはないテスラの強みのひとつが、自社で整備している高速充電施設スーパーチャージャー網だ。世界中に4,000拠点、4万基。日本国内でも57拠点に264基のSC を稼働させている(2022年末現在)。SCでは、なんと15分で最大275km相当分を充電することができる。
現在、日本のSCには出力が3通りある。まず、「V2」は初期型のSCで120〜150kWの出力。日本で最も多いのがこのV2だ。かなりサクサク充電できるが、このタイプは隣(同じストール内)に充電中のテスラがいる場合、出力が落ちてしまうので、1台分空けて充電するのがベターだ。
次に登場した「アーバン」は72kW。V2の半分ほどの出力だが、隣のテスラが充電中でも影響を受けないのが強み。そして、最新型の「V3」は250kWという高出力で、ビュンビュンに充電が進む。日本では2020年に初登場した。こちらも隣のテスラの影響は受けない。
SCは、テスラの充電ポートにプラグを刺すだけで充電がスタート。とても簡単だ。料金は車に紐づいたテスラアカウントに請求されるため、現地で支払いを行う必要もない。また「満充電までの見込み時間」や「まもなく充電完了です」といった通知がテスラアプリに届くので、充電中に車から離れても大丈夫。その代わり、充電が完了しても車に戻っていなければ、超過料金を請求される場合があるようだ。
SCにおける充電料金は、1kWあたり28〜40円(2022年8月〜12月の実測値)。ウォールコネクターやモバイルコネクターによる自宅充電より若干割高だが、急速充電が30分で500円~1,500円かかるチャデモに比べれば、かなり割安。とりわけV3は充電スピードがかなり速いので、コスパもタイパも高いわけだ。
Q:スーパーチャージャーがない場合はどうする?
A:チャデモという公共充電ネットワークが使える。
公共の充電ネットワークとして普及している充電機が「CHAdeMO (チャデモ)」。日本主導で規格化したもので、高速道路のパーキングエリアや道の駅などに設置されている。国内に約7,800基(2022年5月現在)あり、テスラの場合は「チャデモアダプター」(別売)をつなげば充電できる。ほとんどの施設が30分までの急速充電に対応していて、「EV Quick」という青い看板が目印となっている。
ここで注意したいのは、施設によって充電機の出力がまちまちであること。月額会費を払って利用する場合でも、ビジターとして利用する場合でも、料金体系が分単位での課金になっていて、同じ金額でも得られる電力が違うという不公平な状況になってしまっている。
たとえば、ビジター利用の場合、500円で12〜15kW充電できる施設もあれば、1,650円払って10kW未満しか充電できない施設もある。後者で充電してしまうと、「ぼったくり」にあった気分になるので、十分ご注意を。ぜひ「GoGoEV」や「EVsmart」などのアプリを活用して、コスパに見合ったチャデモ機を使うようにしよう。また、施設によっては……
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発行年月日:2023年3月29日(水)
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